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ベトナム株「業界トップ企業を買えば時間が失敗を補う」龍越ファンドCEOの投資哲学を解説

Chuyên gia: Thời gian sẽ bù đắp sai lầm nếu mua cổ phiếu đầu ngành
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ベトナムの資産運用大手「龍越ファンド(Quỹ Rồng Việt/VDAF:Vietnam Dragon Fund)」のCEOが、個人投資家に向けて「業界トップ企業の株を保有していれば、たとえ買いのタイミングを間違えたとしても、時間が損失を補ってくれる」という投資哲学を提唱した。ベトナム株式市場がFTSE新興市場指数への格上げを控え、国内外から注目を集めるなか、長期投資の基本に立ち返るこの発言は示唆に富む。

目次

龍越ファンドCEOの主張——「買い時の間違い」は業界首位株なら取り返せる

龍越ファンドCEOによれば、株式投資における最大のリスクの一つは「高値掴み」、すなわちエントリーポイント(買いの価格・タイミング)を誤ることである。しかし、投資対象が各業界のリーディングカンパニー——いわゆる「コフィエウ・ダウ・ガン(cổ phiếu đầu ngành)」——であれば、短期的に含み損を抱えたとしても、中長期的には企業の成長力と市場支配力によって株価が回復し、損失を取り戻せる可能性が高いという。

この考え方の根底にあるのは、ベトナム経済が依然として年率6〜7%台のGDP成長率を維持しており、各業界のトップ企業は市場全体の成長を上回るペースで業績を伸ばしているという構造的な背景である。業界首位企業はスケールメリット、ブランド力、規制対応力、資金調達力といった面で二番手以下と大きな差を持っており、景気変動局面でもシェアを拡大する傾向がある。

ベトナム市場における「業界トップ企業」とは

ベトナム株式市場(ホーチミン証券取引所=HOSE)において、業界トップ企業として一般的に挙げられるのは以下のようなセクターの代表銘柄である。

  • 銀行セクター:ベトコムバンク(VCB)、テクコムバンク(TCB)、MBバンク(MBB)など。ベトナムの銀行業界は依然として高い信用成長率を維持しており、VN-Index全体の時価総額に占める割合も大きい。
  • 不動産セクター:ビンホームズ(VHM、ビングループ傘下の住宅開発最大手)やノバランド(NVL)など。都市化率がまだ40%程度にとどまるベトナムでは、住宅需要が構造的に底堅い。
  • テクノロジー・IT:FPTコーポレーション(FPT、ベトナム最大のIT企業)。日本企業向けオフショア開発でも知られ、時価総額で市場上位に位置する。
  • 食品・飲料:ビナミルク(VNM、乳業最大手)、マサングループ(MSN、食品・小売複合企業)など。
  • 鉄鋼・素材:ホアファットグループ(HPG、東南アジア有数の鉄鋼メーカー)。

これらの企業は、過去10〜15年のベトナム株式市場の歴史において、リーマンショック後の暴落期やコロナ禍の急落局面を経験しながらも、長期保有した場合にはいずれも大きなリターンをもたらしてきた実績がある。龍越ファンドCEOの発言は、こうした歴史的データに裏付けられたものと言える。

なぜ「今」この発言が重要なのか——市場環境との関連

2025年後半から2026年にかけて、ベトナム株式市場はいくつかの重要な転換点を迎えている。まず、米中貿易摩擦の再燃やグローバルなサプライチェーン再編の流れを受けて、ベトナムは「チャイナ・プラスワン」戦略の最大の受益国として海外直接投資(FDI)が流入し続けている。一方で、VN-Indexは短期的なボラティリティ(価格変動性)が高まる局面もあり、個人投資家の間では「いつ買うべきか」という悩みが深まっている。

こうした環境下で、「タイミングよりも銘柄選定が重要であり、業界トップ企業を選べば時間が味方する」というメッセージは、過度な短期売買に走りがちなベトナムの個人投資家層に対するある種の警鐘でもあり、同時に安心材料でもある。

また、ベトナムの証券口座数は2023年に800万口座を超え、総人口の約8%に達した。株式市場に参入する新規投資家が増え続けるなか、経験の浅い投資家に対して「長期・優良株」の重要性を訴えるプロフェッショナルの声は、市場の健全な発展にとっても意義がある。

投資家・ビジネス視点の考察

1. ベトナム株式市場への影響
業界首位銘柄への長期投資を推奨する声が増えることで、VCB、FPT、HPGといった大型株への資金集中が進む可能性がある。こうした銘柄は流動性が高く、外国人投資家の保有比率も高いため、需給面でのサポートが期待できる。一方、中小型株や業績が不安定な企業からは資金が流出するリスクもあり、銘柄間の二極化が一段と進む展開が想定される。

2. FTSE新興市場指数への格上げとの関連
2025年9月にFTSEラッセルがベトナムをフロンティア市場から新興市場(セカンダリー・エマージング)へ格上げする決定を下し、2026年9月の正式組み入れに向けた準備が進んでいる。格上げが実現すれば、パッシブファンドを中心に数十億ドル規模の資金流入が見込まれる。この際、最も恩恵を受けるのは時価総額が大きく流動性の高い業界トップ企業であり、龍越ファンドCEOの主張と方向性が一致する。長期目線で業界首位銘柄を仕込んでおくことは、FTSE格上げという構造的な追い風を享受する戦略とも重なる。

3. 日本企業・日本人投資家への示唆
日本企業のベトナム進出は加速しており、製造業だけでなく金融・不動産・小売など幅広い分野に広がっている。ベトナム市場への投資を検討する日本人個人投資家にとって、「業界トップ企業に投資してタイミングリスクを軽減する」というアプローチは、情報の非対称性が大きい海外市場においてとりわけ有効な戦略と言える。現地の言語・規制・会計基準に精通していない投資家が中小型株で勝負するのはリスクが高く、まずは業界首位級の大型株から始めるのが合理的である。

4. ベトナム経済トレンドにおける位置づけ
ベトナムは2026年のGDP成長率目標を7%以上に設定しており、政府は公共投資の加速やデジタル経済の推進を強く打ち出している。人口構成も若く、中間層の拡大が内需を支える。こうしたマクロ環境において、各セクターのリーディングカンパニーは最も直接的に成長の恩恵を受ける立場にあり、「時間が味方する」という龍越ファンドCEOの見解は、ベトナム経済の中長期的な成長ストーリーと整合的である。


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出典: 元記事

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