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ベトナム株が史上最高値を更新—専門家が語る「今やるべきこと」と注意点

Nhà đầu tư nên làm gì khi chứng khoán lên cao kỷ lục?
📘 この記事は「ベトナム経済研究会」が提供するベトナム最新ニュース解説です。
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ベトナムの代表的な株価指数であるVN指数が史上最高値圏に到達し、市場参加者の間で高揚感と警戒感が交錯している。専門家は「売買代金(出来高・流動性)を注視し、目標株価に達した銘柄は利益確定を行い、ファンダメンタルズが堅固な銘柄のみを新規で買うべきだ」と助言している。

目次

VN指数が史上最高値を更新した背景

2025年に入り、ベトナム株式市場は力強い上昇トレンドを描いてきた。ホーチミン証券取引所(HOSE)に上場する主要銘柄で構成されるVN指数は、過去最高値を更新する水準まで駆け上がった。この背景には複数の要因が存在する。

まず、ベトナムの実体経済そのものが堅調であることが挙げられる。2025年の実質GDP成長率は政府目標の8%超を掲げており、製造業への海外直接投資(FDI)の流入、輸出の回復、そして内需の拡大が三位一体で景気を押し上げている。さらに、ベトナム国家銀行(中央銀行)が緩和的な金融政策を維持していることも、株式市場への資金流入を後押ししている。

加えて、2026年9月に予定されるFTSE新興市場指数への格上げへの期待感が、海外機関投資家の先行買いを促しているとの見方も根強い。こうした「追い風」が重なり、VN指数は歴史的な高値圏に位置しているのである。

専門家の助言──「流動性」を最重要の判断指標に

市場が過熱気味となるなかで、ベトナムの証券アナリストや投資の専門家たちは、個人投資家に対して冷静な対応を求めている。特に重要視されているのが「thanh khoản(タインコアン)」、すなわち市場全体の売買代金・流動性の動向である。

専門家の見解を総合すると、ポイントは以下の通りである。

  • 流動性の増減を注視せよ:VN指数が高値を更新しているにもかかわらず、売買代金が伴っていない場合、それは上昇の持続力に疑問符がつくシグナルとなる。逆に、出来高を伴った上昇であれば、まだ上値余地があると判断できる。
  • 目標達成銘柄は利益確定を:事前に設定した目標株価に到達した銘柄については、欲を出さずに一部または全部を売却し、利益を確定させることが合理的である。高値圏では「もっと上がるかもしれない」という心理が働きやすいが、規律ある売買が長期的なリターンを守る。
  • 新規購入はファンダメンタルズ重視:高値圏での新規買いはリスクが高いため、買い増しや新規参入を行う場合は、収益基盤がしっかりしている銘柄、すなわちEPS(一株当たり利益)の成長が見込め、ROE(自己資本利益率)が高く、財務健全性に優れた銘柄に限定すべきである。いわゆる「nền tảng tốt(ネンタントット=基盤の良い)」銘柄を選別する姿勢が求められる。

過去の教訓──2007年と2024年のピークを振り返る

ベトナム株式市場は過去にも「最高値圏での急落」を経験している。2007年にはVN指数が1,170ポイント台まで急騰した後、世界金融危機の影響もあり、2009年には200ポイント台まで暴落した。また、2024年初頭にも1,300ポイント付近まで上昇した後に調整局面を迎えた場面がある。

こうした過去の経験から、ベトナム市場の専門家たちは「指数が史上最高値を記録した時こそ、ポートフォリオの点検とリスク管理を徹底すべきだ」と繰り返し強調している。特に個人投資家の比率が高いベトナム市場では、群集心理による過度な楽観と悲観の振れ幅が大きく、高値掴みのリスクには十分な注意が必要である。

セクター別の注目ポイント

高値圏で「ファンダメンタルズが良好な銘柄」を探す際、現在のベトナム市場ではいくつかのセクターが注目されている。

銀行セクター:ベトナムの大手商業銀行は、不良債権比率の改善と貸出成長の回復を背景に、業績の拡大が続いている。VCB(ベトコムバンク)、TCB(テクコムバンク)、MBB(MBバンク)などの大手行は、外国人投資家からの買い需要も根強い。

IT・テクノロジーセクター:FPTコーポレーション(ベトナム最大手のIT企業)は、AI関連事業やDX受託の好調を背景に株価が上昇を続けており、ファンダメンタルズの裏付けがある上昇として評価されている。

不動産セクター:2024年に改正された住宅法・不動産事業法・土地法の施行による法整備の進展が中長期的な追い風となる一方、短期的にはバリュエーションが先行している銘柄も多く、選別が必要である。

投資家・ビジネス視点の考察

今回の「史上最高値」という局面は、ベトナム株式市場が成熟段階に入りつつあることを示す一つのシグナルでもある。以下のポイントを整理しておきたい。

FTSE新興市場指数への格上げとの関連:2026年9月にFTSEラッセルがベトナムをフロンティア市場から新興市場に格上げする最終判断を下す見込みである。格上げが実現すれば、新興市場専用のETFやファンドを通じた大量の資金流入が期待され、VN指数はさらなる上昇余地が生まれる。しかし同時に、「格上げ期待」がすでに株価に織り込まれている可能性もあり、「期待で買って事実で売る」展開に注意が必要である。現段階で流動性を注視すべきという専門家の助言は、まさにこの文脈とも整合する。

日本人投資家への示唆:日本からベトナム株に投資している個人投資家にとっては、為替リスクにも目を配る必要がある。ドン安・円高が進行すれば、株価上昇の恩恵が為替差損で相殺される可能性がある。また、SBI証券やアイザワ証券などを通じてベトナム株を売買している場合、取引手数料や税制の違いにも留意が求められる。

日本企業への影響:ベトナム株式市場の活況は、現地で事業展開する日本企業にとっても間接的に好影響をもたらす。ベトナム国内の消費マインドが改善し、設備投資意欲が高まれば、製造業や小売業の日系企業にとって追い風となる。

リスク要因:一方で、世界的な貿易摩擦の再燃、米国の関税政策の変動、中国経済の減速などの外的リスクは常に存在する。ベトナム経済は輸出依存度が高いため、グローバルな景気後退局面では脆弱性を露呈する可能性があり、高値圏ではこうしたダウンサイドリスクへの備えが不可欠である。

結論として、VN指数が史上最高値を更新している今こそ、投資家は冷静にポートフォリオを見直し、流動性の動向を最重要の判断基準として、規律ある売買を心がけるべきである。「上がっているから買う」のではなく、「なぜ上がっているのか」を理解し、ファンダメンタルズに裏打ちされた銘柄を厳選する姿勢が、長期的な資産形成の鍵を握る。


いかがでしたでしょうか。今回のニュースについて、皆さんのご意見もぜひお聞かせください。コメント欄や@viettechtaroのDMでお待ちしています。

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出典: 元記事

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