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ベトナム発チョコレート「七味味」が国際食品見本市Thaifex 2026で受賞—Queenamの挑戦

Socola vị Shichimi của Queenam được vinh danh tại Thaifex 2026
📘 この記事は「ベトナム経済研究会」が提供するベトナム最新ニュース解説です。
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ベトナムのチョコレートメーカー「Queenam(クイーナム)」が、日本の伝統的スパイスである「七味(Shichimi)」をフレーバーに用いたナッツ入りチョコレートで、アジア最大級の国際食品見本市「Thaifex-Anuga Asia 2026」(タイフェックス・アヌーガ・アジア2026)の「Taste Innovation Show」部門において専門審査委員会から表彰を受けた。ベトナム産カカオを使った高品質チョコレートが国際舞台で評価されたことは、同国の食品加工産業の成熟を象徴する出来事である。

目次

Thaifex-Anuga Asia 2026とは

Thaifex-Anuga Asiaは、タイ・バンコクで毎年開催されるアジア最大級の食品・飲料の国際見本市である。ドイツ・ケルンで開かれる世界最大の食品見本市「Anuga」のアジア版として位置づけられており、世界各国から食品メーカー、バイヤー、流通関係者が集まる。2026年の開催では、40カ国以上から数千社が出展し、食品業界のトレンドを発信する場として注目を集めた。

その中でも「Taste Innovation Show」は、味覚面でのイノベーションに焦点を当てた部門であり、既存の枠にとらわれない独創的なフレーバーや素材の組み合わせを評価する。ここで表彰されることは、単なる品質の証明にとどまらず、グローバル市場での商品力を国際的な専門家から認められたことを意味する。

Queenamと「七味チョコレート」の独自性

Queenam(クイーナム)は、ベトナム中南部のカカオ産地を拠点とするチョコレートブランドである。ベトナムは世界的にはカカオ生産量で上位には位置しないものの、メコンデルタ地域やダクラク省(Đắk Lắk)、バリア=ブンタウ省(Bà Rịa-Vũng Tàu)などで高品質なカカオが栽培されており、近年は「Bean to Bar(ビーン・トゥ・バー)」と呼ばれるカカオ豆からの一貫生産を行うクラフトチョコレートメーカーが台頭している。Queenamもそうした流れの中で成長してきたブランドの一つである。

今回受賞した商品は、日本の伝統的な混合香辛料「七味唐辛子」のフレーバーをチョコレートに融合させ、さらにナッツ(ハット=hạt)でコーティングしたユニークな一品である。七味唐辛子は、唐辛子・山椒・陳皮・ゴマ・麻の実・青のり・生姜などを配合した日本固有のスパイスミックスであり、その複雑な香味とチョコレートのカカオバターの甘みが融合するという、東南アジアと日本の食文化が交差する製品設計が高く評価されたとみられる。

ベトナム食品加工産業の国際的台頭

ベトナムの食品加工産業は、かつては一次産品の輸出(コーヒー豆、カシューナッツ、エビなど)が中心であったが、近年は付加価値の高い加工食品の開発・輸出へとシフトしつつある。政府も「農産物の高付加価値化」を国家戦略の一つに掲げており、食品加工分野への外国直接投資(FDI)の誘致や、品質認証制度の整備を進めている。

チョコレート分野では、ホーチミン市を拠点とする「Marou(マルゥ)」がフランス人創業者によって設立され、国際的なチョコレート品評会で数々の受賞歴を持つことで知られる。Queenamの今回の受賞は、ベトナム資本のブランドが独自のフレーバー開発で国際的な評価を獲得した点で意義が大きい。ベトナム産カカオの品質向上とともに、製品の企画・マーケティング力も着実に進化していることを示している。

日本との接点—七味フレーバーが生まれた背景

ベトナムと日本は食品分野での結びつきが深い。日本はベトナムにとって農水産物の主要な輸出先であり、日本企業もベトナムの食品加工業に多くの投資を行っている。また、ベトナム国内では日本食ブームが長く続いており、寿司、ラーメン、抹茶スイーツなどが広く普及している。こうした日越の食文化交流の中で、ベトナムの食品メーカーが日本の素材に着目し、製品開発に取り入れるのは自然な流れともいえる。

七味唐辛子をチョコレートに組み合わせるというアイデアは、日本国内でも一部のクラフトチョコレートメーカーが試みているが、ベトナム産カカオの特有のフルーティーな風味と七味の辛味・香りを掛け合わせた点に、Queenamならではの独自性がある。日本の消費者にとっても親しみやすいフレーバーであり、今後日本市場への展開が実現すれば注目を集める可能性がある。

投資家・ビジネス視点の考察

今回のニュースは特定の上場企業の業績に直結するものではないが、ベトナムの食品加工産業の高度化というマクロトレンドを象徴する事例として注目に値する。ベトナム株式市場においては、食品・飲料セクターはVinamilk(ビナミルク、銘柄コード:VNM)やMasan Group(マサングループ、銘柄コード:MSN)といった大型銘柄が牽引しているが、中小規模の食品メーカーが国際市場で評価を高めることで、セクター全体の成長期待が底上げされる効果が期待できる。

また、2026年9月にはFTSE(フッツィー)による新興市場指数への格上げ判断が予定されており、ベトナム市場全体への海外資金流入が見込まれている。こうした環境下で、ベトナム企業の「ブランド力」や「国際競争力」を示すニュースは、海外投資家にとってベトナム経済のポテンシャルを再評価する材料となりうる。

日本企業の視点では、ベトナムの食品メーカーとの協業や、ベトナム産原料を活用した共同製品開発の可能性が広がっている。特に、日本の素材(抹茶、柚子、七味など)とベトナム産カカオやナッツを組み合わせた商品は、アジア市場全体で訴求力を持つ可能性がある。ベトナムの食品加工業への投資や業務提携を検討する日本企業にとって、今回のような国際的評価の事例はパートナー選定の有力な判断材料となるだろう。


いかがでしたでしょうか。今回のニュースについて、皆さんのご意見もぜひお聞かせください。コメント欄や@viettechtaroのDMでお待ちしています。

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出典: 元記事

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