ベトナム金価格、SJC金塊・金リングともに2連騰後に横ばい——1トロイオンス4,723ドル突破の世界価格との乖離も

Giá vàng miếng SJC và vàng nhẫn bất động sau hai phiên bật tăng
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2026年5月8日、ベトナム国内の金市場では、SJC金塊および純度9999の金リング(nhẫn vàng 9999)がともに前日比横ばいで推移した。5月6日・7日の2営業日で合計250万ドン/ルオン(1ルオン=約37.5グラム)の上昇を記録した直後の「一服」となった形である。一方、国際金価格は1トロイオンス4,723.6ドルまで上昇しており、国内外の価格差が改めて注目されている。

目次

SJC金塊:主要業者が一斉に価格据え置き

8日の取引では、SJC社をはじめ、DOJI、PNJ、バオティン・ミンチャウ(Bảo Tín Minh Châu)、バオティン・マインハイ(Bảo Tín Mạnh Hải)、フークイ(Phú Quý)といった主要業者が軒並み買取価格1億6,450万ドン/ルオン、販売価格1億6,750万ドン/ルオンで据え置いた。これは7日の終値と同水準である。

注目すべきは北部と南部の価格差だ。南部のホーチミン市周辺では、SJC金塊の販売価格が北部より約100万ドン/ルオン安い水準で推移する傾向がある。南部の業者であるミーホン(Mi Hồng)では、販売価格を1億6,650万ドン/ルオンに据え置いたものの、買取価格は前日比50万ドン安の1億6,450万ドン/ルオンに引き下げ、買値と売値のスプレッドが200万ドン/ルオンに拡大した。それでも市場全体では最も狭いスプレッドである。

同じく南部のゴックタム(Ngọc Thẩm)は、6〜7日の2日間で買い・売りともに合計200万ドン/ルオンと他社より控えめな上昇にとどまっていたが、8日は1億6,350万〜1億6,650万ドン/ルオンで変わらずだった。

金リング(9999):大半が横ばい、一部南部業者のみ小幅安

純度9999の金リングも全体的に横ばいで推移した。ただし唯一、ゴックタムが買い・売りとも50万ドン/ルオン引き下げ、15時時点で買取1億5,250万ドン、販売1億5,600万ドン/ルオンとなった。これは市場で最も安い水準である。

一方、最も高い販売価格を提示しているのはDOJIとバオティン・ミンチャウで、いずれも1億6,450万〜1億6,750万ドン/ルオン。これはSJC金塊と同額であり、金リングと金塊の価格差が事実上ゼロとなる珍しい状況が続いている。

SJC社およびPNJは買取1億6,400万ドン、販売1億6,700万ドン/ルオンで据え置き。バオティン・マインハイは1億6,450万〜1億6,740万ドン/ルオン、フークイは1億6,430万〜1億6,730万ドン/ルオンと、各社ほぼ横一線であった。業者間の販売価格の最高値と最安値の差は1,150万ドン/ルオンに達しており、購入先の選定が依然として重要であることを示している。

国際金価格との乖離

15時時点の国際金スポット価格は前日比約0.8%高の4,723.6ドル/トロイオンスまで上昇した。ベトコムバンク(Vietcombank)の為替レート(税・手数料込み)で換算すると、国内金塊価格と国際価格の乖離は約1,581万ドン/ルオンとなっている。金リングについてはブランドにより431万〜1,581万ドン/ルオンの乖離が生じている。

この価格差は、ベトナム国家銀行(中央銀行)による金の輸入規制や、SJC金塊の独占的な発行体制に起因する構造的な問題として長年指摘されてきた。2024年以降、当局は金市場の管理体制の見直しを進めているが、依然として国際価格との乖離は解消されていない。

投資家・ビジネス視点の考察

今回の「2連騰→横ばい」というパターンは、国際金価格の上昇に国内市場が追随した後、利益確定売りと様子見ムードが広がった典型的な動きである。以下の点に注目したい。

1. 金関連銘柄への影響:PNJ(フーニュアンジュエリー、HOSE上場)はベトナム最大のジュエリー小売チェーンであり、金価格の上昇局面では在庫評価益が業績を押し上げる傾向がある。ただし、金価格が高止まりすると消費者の買い控えが起き、小売売上に悪影響を及ぼすリスクもある。

2. 為替・マクロへの波及:金価格の高騰はベトナムドンへの下押し圧力となり得る。国民の金選好が強まれば、ドン建て資産からの資金流出につながるためだ。国家銀行の為替政策との兼ね合いが注目される。

3. FTSE新興市場指数格上げとの関連:2026年9月に決定が見込まれるFTSE格上げに向け、ベトナム市場には海外資金の流入期待が高まっている。金市場の過熱が通貨安や資本市場の不安定化を招けば、格上げ判断に間接的な悪影響を及ぼす可能性がある。当局の金市場改革の進捗も、市場の透明性・健全性を測る指標として海外投資家に注視されている。

4. 日本企業への示唆:ベトナムに進出する日本企業にとって、金価格の高騰はインフレ圧力やベトナムドンの変動リスクとして意識すべき要素である。特に現地従業員の賃金交渉や原材料コストに波及する可能性がある。


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出典: 元記事

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