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ホーチミン市「駅直結29.5ヘクタール」開発が動き出す――トゥーティエムTOD計画の全貌と投資家が注目すべき理由

こんにちは、ベトナム経済&株式投資ニュース解説のベトテク太郎です。

ホーチミン市のトゥーティエム地区に、とてつもない規模の「駅」が生まれようとしています。

建設省が先日、南北高速鉄道のトゥーティエム駅周辺に関する計画策定を「急げ」と正式に要請しました。単なる鉄道駅の話ではありません。TOD(Transit-Oriented Development=公共交通指向型開発)という概念をご存じでしょうか。駅を核に、その周辺に高密度な都市開発を積み重ねていく都市計画モデルです。東京で言えば、渋谷や新宿の再開発が近いイメージです。

そのTOD用地として今回浮上しているのが、約29.5ヘクタールにおよぶトゥーティエム駅周辺エリア。ホーチミン市がすでにソンキム・グループに調査を委託しているというのだから、話はかなり具体的な段階に入ってきています。

なぜ今、これが動き出したのか

正直なところ、ベトナムのインフラ計画はこれまで「発表はされるけど動かない」の連続でした。ハノイに住んで13年、私はそのパターンを何度も見てきました。

ところが今回は少し状況が違います。建設省の発表によると、TOD開発のための法的枠組みが「比較的整ってきた」と明記されています。新鉄道法と、ホーチミン市に関する個別の制度整備が組み合わさって、ようやく法律の土台が固まってきたというわけです。

「法律ができた」というのは、ベトナムにおいては実はものすごく重要な話です。これまでのベトナム不動産・インフラ開発の遅延の多くは、土地収用の法的根拠が曖昧だったり、事業者の権限範囲が不明確だったりといった「法の隙間」に起因するものでした。その枠組みが整いつつあるとすれば、今後の進捗速度は過去とはまるで違ってくる可能性があります。

「メガステーション」が生まれる理由

もう一つ注目すべき点があります。ロンタイン空港エリアには、南北高速鉄道、トゥーティエム〜ロンタイン地下鉄、スオイティエン〜ロンタイン地下鉄と、最大3本の鉄道路線が集中する計画になっているのです。

3路線が束になって空港に集まるというのは、単純に考えて「ハブ」の規模がとてつもなくなるということです。成田ではなく、品川や東京駅に近い性格の拠点になるかもしれません。インフラ過負荷のリスクも当局は意識していて、接続オプションの慎重な検討を指示していますが、裏を返せばそれほどの需要を見込んでいるということでもあります。

なんとなく、ハノイに住む私の視点からこの話を聞くと、ホーチミン市のダイナミズムを改めて思い知らされる感覚があります。ハノイも着実に変わっていますが、都市開発の質とスピードという意味で、ホーチミン市は別格のエネルギーを持っています。

投資家の視点から見ると

TOD開発が本格化した場合、いくつかの方向性で市場への影響が考えられます。

一つは不動産セクターです。トゥーティエム地区はすでにホーチミン市内でも地価が高い新興エリアですが、駅直結のTOD用地開発が確定すれば、周辺エリアへの波及も無視できない規模になりえます。ソンキム・グループのような民間デベロッパーが調査段階から関与しているという事実は、先行者利益を狙う動きとも読めます。

もう一つは建設・素材セクターです。29.5ヘクタールの大規模開発に加え、高速鉄道本体の建設も控えています。関連する建設会社や鋼材・セメントメーカーへの需要が段階的に生まれていく可能性があります。

ただし、これらはあくまで私なりの考察であり、開発スケジュールの遅延リスク、政策変更リスク、そして何より資金調達の問題は常につきまといます。ベトナムの大型インフラ案件がいかに長い時間をかけて実現してきたかは、ハノイの地下鉄1号線の歴史を見るだけで十分伝わるはずです。

計画は動き出した。ただ、そのスピードはまだ未知数。そういうことなんです。

いかがでしたでしょうか。今回のトゥーティエムTOD開発について、皆さんのご意見もぜひお聞かせください。コメント欄や@viettechtaroのDMでお待ちしています。

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