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ミスコン女王がすっぴんで震撼させた理由——ベトナム女性の美意識が静かに変わっている

こんにちは、ベトナム経済&株式投資ニュース解説のベトテク太郎です。

今日はいつもと少し違う話をします。株価でもなく、FTSEでもなく、ベトナム女性の「すっぴん」の話です。

ここ数日、ハノイのオフィスでも、タクシーの中でも、カフェのカウンターでも、ベトナム人の同僚や知人が口々に話している動画がある。ミスコン女王、ティエウ・ヴィー(Tiểu Vy)のスキンケア動画だ。

ティエウ・ヴィーは2018年にミス・ユニバース・ベトナムを制し、同年のミス・ユニバース世界大会にもベトナム代表として出場した。ハノイよりもホーチミン寄りの人気女優だが、北部でも知らない人はほとんどいない。そのティエウ・ヴィーが先日、すっぴんで自身の毎日のスキンケアルーティンを実演する動画をSNSに投稿した。

これが、ちょっとした騒ぎになった。

動画が公開されると瞬く間に拡散され、コメント欄には「メイクしてる時と全然変わらない」「むしろ素顔の方がきれい」「どうやって肌を維持しているの」という声が殺到した。優勝から8年が経った今も、あの頃と変わらない——というよりむしろ、どこか成熟してより美しくなったという評価が目立った。

私がこの話を面白いと感じたのは、「すっぴん披露」というコンテンツそのものの意味が変わってきているからだ。

かつては「すっぴんを見せる」というのはリスクだった。芸能人、特に美貌で評価される女性にとって、メイクなしの自分をさらすのは弱点を晒す行為でもあった。でも今、ベトナムのSNSでは「すっぴんで堂々としていること」が一種のステータスになっている。健康的な肌、自然な美しさ、自分への自信——こうした価値観が、特に若いベトナム人女性の間で急速に広まっている。

ハノイのカフェで話す女性たちを見ていると、この変化は肌感覚でよくわかる。数年前と比べて、ナチュラルメイクや「毛穴まで見える素肌っぽい仕上げ」が好まれるようになっている。ドラッグストアやスキンケアブランドのSNSも、かつての「カバー力で白くなる」系の訴求から、「素肌を育てる」「輝くツヤ肌」へと軸が移ってきた。ティエウ・ヴィーの動画がここまで共感を集めたのは、こうした潮流を彼女が体現していたからだと私は思っている。

その背景には、ベトナムの中間層拡大と消費の高度化がある。可処分所得が上がり、「良いものを少しだけ使う」スキンケアへの支出を惜しまない層が増えた。ソウルやトーキョーのスキンケア動向をリアルタイムで参照できるスマートフォン環境も当然ある。そして、平均年齢32歳という若い人口構成——自分の価値観を声に出して発信することを躊躇しない世代が、コンテンツの主役になっているのだ。

ティエウ・ヴィーに限らず、ベトナムのミスコン出場者や芸能人が「ワークアウト動画」「スキンケアルーティン」「食事管理の方法」をSNSでシェアする流れは、ここ1〜2年で明らかに加速している。かつては見えなかった素顔や日常を開示することで、ファンとの距離が縮まり、等身大の憧れとして認識される。この構造、どこかで見たことがないだろうか。

日本の芸能人がYouTubeで「すっぴんでランニング」「朝の冷蔵庫公開」を始めたのはいつ頃だったか。ベトナムは今、ちょうどその段階にある。スマートフォン文化の成熟と、「リアルな自分を見せる」ことへのシフト。韓国が2010年代前半に経験したことを、ベトナムは今まさにたどっている、という感触が私にはある。

8年前にミスコン女王になった彼女が、今も輝き続け、しかも「素顔で」話題を集める——それはある意味で、ベトナムという国が変わりつつある証拠でもある気がする。

そういうことなんです。

いかがでしたでしょうか。今回のティエウ・ヴィーとベトナムのスキンケア文化について、皆さんのご意見もぜひお聞かせください。コメント欄や@viettechtaroのDMでお待ちしています。

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