台湾がTSMC主導で英国を抜き世界7位の株式市場に―ベトナム含むアジア半導体市場への示唆

Đài Loan vượt Anh về vốn hóa thị trường chứng khoán, đứng thứ 7 toàn cầu
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台湾の株式市場が時価総額で英国を抜き、世界第7位に浮上した。AI(人工知能)投資ブームを背景に、半導体受託製造最大手TSMC(台湾積体電路製造)の株価が急騰したことが最大の要因である。この動きはベトナムを含むアジア新興市場の半導体サプライチェーンにも大きな示唆を持つ。

目次

台湾市場、時価総額4.13兆ドルで英国を逆転

ブルームバーグのデータによると、4月16日(木)の取引終了時点で、台湾株式市場の時価総額は4.13兆ドルに達し、英国市場の4.09兆ドルを上回った。台湾はこれにより、米国、中国、日本、香港、インド、カナダに次ぐ世界第7位の株式市場となった。

なお、ブルームバーグの集計は各市場の国内企業の時価総額を主な対象としており、二次上場企業や預託証券、ETF(上場投資信託)は含まれていない。そのため、より広義の金融市場規模で見れば、ロンドン市場は依然として台湾市場を上回るとされる。

TSMCが台湾市場の45%を占める圧倒的存在感

この躍進の最大の原動力はTSMCである。同社は台湾市場全体の時価総額の実に45%を占めており、現在の時価総額は54.07兆台湾ドル(約1.75兆ドル)に達している。年初来で株価は約3分の1上昇し、16日には史上最高値を更新した。

TSMCの2025年第1四半期決算は過去最高を記録。純利益は前年同期比58%増の5,725億台湾ドル(約180億ドル)となり、アナリスト予想を上回った。売上高も35%増の1兆1,341億台湾ドルに達した。

CC・ウェイCEOは「あらゆる手段を駆使し、あらゆる場所で、あらゆる方法で顧客支援能力を最大化している」と述べ、今年の設備投資額は当初予定の520億〜560億ドルの上限に近づく可能性を示唆した。通年の売上高成長率は30%超と、従来予想を上方修正している。

「テクノロジーとAIのスーパーサイクル」

BNPパリバのアジア太平洋株式リサーチ責任者ウィリアム・ブラットン氏は、英フィナンシャル・タイムズ紙に対し「これはテクノロジーとAIのスーパーサイクルだ」と指摘した。同氏によれば、英国や欧州の大半の国には、このスーパーサイクルの恩恵を直接受ける上場企業がオランダのASML(半導体露光装置世界最大手)を除いてほとんど存在しない。

過去1年間のアジア株式市場の上昇の大部分は、TSMCに加え韓国のサムスン電子およびSKハイニックスといった半導体企業が牽引してきた。ブラットン氏は、AI主導の上昇が続けば、現在時価総額3.7兆ドルで英国のすぐ後ろに位置する韓国が次に英国を追い抜く可能性があると見ている。

年初来のパフォーマンスを比較すると、台湾のTaiex指数が26.5%上昇したのに対し、英国のFTSE100指数は6.1%の上昇にとどまっている。

投資家・ビジネス視点の考察:ベトナムへの波及効果

このニュースは一見するとベトナムとは無関係に見えるが、実はベトナム経済・株式市場にとっても重要な含意を持つ。

第一に、半導体サプライチェーンの再編である。TSMCの設備投資拡大やAI需要の急増は、ベトナムにおける半導体関連の後工程(パッケージング・テスト)投資を加速させる可能性がある。実際、インテルはホーチミン市に大規模なテスト・パッケージング工場を有しており、サムスンもベトナム北部での半導体部品生産を拡大している。AI半導体のスーパーサイクルが続く限り、ベトナムはサプライチェーンの重要な一角として恩恵を受ける立場にある。

第二に、FDI(外国直接投資)の流れへの影響である。台湾企業はベトナムにとって主要な投資元の一つであり、TSMCの業績好調は台湾企業全体の海外投資余力を高める。特に電子部品・精密機器分野での台湾からベトナムへの投資拡大が期待される。

第三に、ベトナム株式市場のFTSE新興市場指数への格上げ(2025年9月の評価、2026年9月の正式決定が見込まれる)との関連である。台湾や韓国がAI半導体で世界的な資金を集めている現状は、アジア新興・フロンティア市場への投資家の関心を全体的に高める効果がある。ベトナムが格上げを達成すれば、グローバル資金のアジアシフトの恩恵を直接受ける立場になる。

第四に、日本企業への示唆として、ベトナムに生産拠点を持つ日系電子部品メーカー(村田製作所、TDK、日本電産など)にとっては、AI関連需要の拡大がベトナム拠点の稼働率向上につながる可能性がある。

総じて、TSMCを中心としたAI半導体スーパーサイクルは、直接的には台湾・韓国市場を押し上げているが、その波及効果はサプライチェーンを通じてベトナムにも確実に及んでいる。ベトナム株投資家にとっては、半導体関連のFDI動向や電子部品セクターの銘柄に注目する好機と言えるだろう。


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出典: 元記事

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