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武田薬品がベトナムで1位。「働きがいのある会社」ランキングが示す、外資系企業の本気度

こんにちは、ベトナム経済&株式投資ニュース解説のベトテク太郎です。

ちょっと面白い調査結果が出ました。「働きがいのある会社」世界規模の調査機関であるGreat Place To Work(GPTW)が、2026年版のベトナム版ランキングを発表したのですが、小規模企業部門の1位に武田薬品工業のベトナム法人が選ばれたんです。

正直、「あ、武田薬品ってベトナムにもいるんだ」と思った方も多いんじゃないかと思います。実際、ここハノイで13年暮らしている私でも、街角で武田薬品の看板を見かける機会はそれほど多くない。でも、こういうランキングに名前が出てくるということは、見えないところでしっかりと根を張っている、ということなんですよね。

目次

「11万人の声」が映すベトナムの職場

今回のランキングは、ベトナム全土11万1,000人以上の労働者を代表し、約7万5,000人の匿名アンケートによって決定されました。規模としては相当なものです。

GPTWが「働きがいのある会社」として選出する基準は、従業員との信頼関係と、利益だけを追わない姿勢にあります。今年のテーマは「新しいビジネスの常識(The new business as usual)」。人間を重視する経営、そしてAI活用の波の中でも従業員一人ひとりの能力を引き出すリーダーシップが評価されました。

トップ35社の顔ぶれを見ると、外資系企業が圧倒的に多い。大企業部門の1位はDHLベトナム、2位はマリオット・インターナショナル。中規模部門ではヒルトン、シーメンスヘルスケア、エリクソン。そして小規模部門での武田薬品1位、ラクスル・ベトナム8位という日系企業の存在感も見逃せません。

日系企業がここに入ってきた意味

武田薬品とラクスルという、業種も規模感もまったく異なる2社が同じランキングに並んでいることが、私には興味深く映ります。

武田薬品はグローバル製薬大手。ラクスルは印刷・ロジスティクスのDX企業で、比較的新しいビジネスモデルを持つ企業です。この2社に共通しているのは、「ベトナムをアジア事業の踏み台としてではなく、真剣に向き合うべき市場として捉えている」という姿勢だと思います。

ベトナムで長く働いてきて感じるのは、ベトナム人の雇用者は職場の信頼感に対して非常に敏感だということです。給与水準だけで人が集まる時代は、少なくともホワイトカラー層では終わっています。若い優秀な人材が「この会社でキャリアを積みたい」と思えるかどうかが、採用競争の核心になってきている。

ベトナムの人材市場が変わっている

2025年のベトナムGDP成長率は8.02%という世界トップクラスの数字でした。この成長の中で、企業コミュニティの底堅さが貢献していると評価されています。

成長が続けば、当然、優秀な人材への争奪戦も激しくなります。

今回のランキングに名を連ねた企業群が示しているのは、「ベトナムで長く稼ぎたければ、ベトナム人社員と本気で向き合え」というシンプルな事実です。それができている外資系企業が、こういうランキングを通じて可視化されていく。

シスコが5年連続選出、カペラ・ホテルズ・アンド・リゾーツも5年連続、エリクソンも5年連続。継続して選ばれ続けている企業には、一時的なキャンペーンではなく、組織文化として定着した何かがある。

ベトナム株投資への視点として

このランキングは株価と直接リンクするわけではありません。ただ、私がこうした情報に注目する理由があります。

ベトナムに投資するうえで「現地の企業環境の質」を把握することは、長期的な投資判断の文脈において無視できない要素です。外資系企業がベトナムに本腰を入れているという事実は、FDI(外国直接投資)の継続性、雇用市場の成熟度、そして消費市場としての拡大余地を示しています。

今回のランキングで目を引いたのは、ベトナム最大規模の質屋チェーンF88が大企業部門で3位に入っていたことです。F88はHOSEへの上場移転が予定されている企業で、国内消費と小口金融サービスの拡大を背景に成長してきました。「働きがいのある会社」として従業員に評価されているということは、内部管理体制の充実度を示す一つの指標でもあります。個人的に引き続き注目しています。

もう一点、フーニュアン・ジュエリー(PNJ)が大企業部門8位に入っていました。PNJはベトナムを代表するジュエリー小売企業として、私が継続観察している銘柄の一つです。従業員から見た評価が高いということは、ブランド力の持続性にも関係してくる。数字だけが企業の強さではない、ということをこういうランキングは教えてくれます。

そういうことなんです。

いかがでしたでしょうか。今回のGPTWランキングについて、皆さんのご意見もぜひお聞かせください。コメント欄や@viettechtaroのDMでお待ちしています。

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本記事で提供される情報は、執筆者の個人的な分析と見解に基づくものであり、投資判断の最終的な決定は読者ご自身の責任において行ってください。ベトナム株式投資は価格変動が大きく、元本割れのリスクを伴います。

本記事の情報の正確性、完全性、最新性については最大限の注意を払っていますが、保証するものではありません。本記事の情報に基づいて行われた投資による損失や損害について、執筆者は一切の責任を負いません。

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