こんにちは、ベトナム経済&株式投資ニュース解説のベトテク太郎です。
2026年7月22日、ベトナム株式市場が久しぶりに大きく揺れました。VN-Indexは前日比62.03ポイント安、率にして3.58%の下落となり、1,668.53ポイントで取引を終えています。HNX-Indexも5.25ポイント安の275.49、UPCoM-Indexも0.97ポイント安の124.45と、3市場すべてが下落する展開になりました。
今回特に目立ったのが、ビングループ系企業とMWG(モバイルワールド)、PNJという大型株の急落です。順番に見ていきます。
ビングループ系とゲレックス系が全面安
まず市場全体の重しになったのがビングループ系の銘柄です。VICとVHMはそろってストップ安水準まで下落し、それぞれ6.99%、6.96%安となりました。VREも5.64%安、VPLも5.28%安と、時価総額の大きい銘柄が軒並み売られたことで、指数全体への影響が非常に大きくなりました。
ゲレックス系も同様に売り圧力が強く、GEXが5.9%安、GEEが6.26%安、GELが6.68%安となっています。VGCは1.15%安と比較的軽微でしたが、ゲレックス関連とされるEIBも6.25%安と大きく下げており、グループ全体に売りが広がった格好です。
不動産セクターも軟調で、TALが6.98%安、TCHが4.42%安、BCMが4.41%安、NLGが2.79%安、PDRが2.42%安、IDCが1.08%安となりました。一方で、DIGが1.38%高、HDCが1.26%高、HPXが0.99%高、DXGが0.91%高、KDHが0.56%高と、逆行高となった銘柄も一部見られました。
銀行株も全面的に下げています。国有系のVCB、CTG、BIDはそれぞれ3.88%、3.88%、3.58%安。HDBが4.27%安、VIBが3.67%安、STBが3.34%安、TPBが3.09%安、TCB(テッコムバンク)が2.68%安と、主要銀行がそろって調整しました。
証券株はやや二極化しつつも、売りが優勢でした。SSIが2.37%安、VIXが3.2%安、VNDが3.21%安、TCXが2.06%安となった一方、FTSが3.18%高、SHSが2.67%高、CTSが1.33%高、MBSが1.08%高と上昇した銘柄もあり、BSI、DSE、VDSも小幅高を維持しています。
MWGとPNJが「買い手不在」の急落に
今回の下落局面で特に注目されたのが、MWGとPNJという小売大手2社です。
MWG社(モバイルワールド、証券コード:MWG)は、携帯電話・家電量販店チェーンを展開するベトナム小売業界最大手の一角です。今回、株価は6.98%安の1株70,600VND(日本円換算で約428円)まで下落しました。売買高は約1,350万株と、前営業日の4.5倍以上に急増し、取引終了時点で買い注文がゼロの「白抜け」状態となり、売り注文の残高は230万株を超えました。
PNJ社(証券コード:PNJ)は、宝飾品・貴金属加工を主力事業とするベトナム大手ジュエリー企業です。子会社であるPNJ Labを巡るダイヤモンド密輸関連の報道を受けて売りが集中し、株価はストップ安水準の6.95%安、1株35,500VND(日本円換算で約215円)まで下落しました。取引高は750万株を超え、時価総額は約18兆1,660億VND(日本円換算で約1,101億円)まで縮小しています。取引終了時点での売り注文残高は1,750万株を超えた一方、買い注文はゼロという状況で、市場のPNJに対する警戒感の強さがうかがえます。
そのほかの大型株でも、VJCが3.67%安、HVNが3.78%安、GMDが5.26%安、GASが5.29%安、DPMが2.43%安、POWが2.58%安と、幅広い銘柄で下落が見られました。プラス圏を維持できたのはVNM(1.2%高)、PVT(3.07%高)、PLX(0.31%高)、PVP(0.29%高)、HHV(0.51%高)、CII(0.36%高)など、ごく一部にとどまっています。
ハノイからの所感
正直なところ、今日のような「主力株がそろって買い手不在」になる展開は、ここ最近ではあまり見ていませんでした。ビングループ系という指数への影響力が大きい銘柄群が同時に下げたことに加えて、MWGやPNJのように個別の悪材料が重なった銘柄が「売り一色」になったことで、投資家心理が一気に守りに入った印象です。
特にPNJのケースは、子会社を巡る報道という個別要因が引き金になっており、業界全体の問題というよりは、その企業固有のリスク要因として現地でも受け止められています。こうした局面では、優良株かどうかにかかわらず売りが先行しやすく、今回のように買い注文がほぼ消える状況も起こり得ます。ベトナム株式市場に特有のボラティリティの高さを、あらためて示す一日だったと感じています。
VN-Indexが1,700ポイントを割り込んだこと自体は、これまでの上昇局面からすれば十分にあり得る調整の範囲内ですが、今後の値動きや個別銘柄の材料については、引き続き注目していきたいところです。投資判断につながる情報は、今後も現地からの視点を交えながらお届けしていきます。
いかがでしたでしょうか。今回のVN-Index急落について、皆さんのご意見も ぜひお聞かせください。コメント欄や@viettechtaroのDMでお待ちしています。
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