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ベトナム2026年第2四半期採用動向、ハノイが躍進で会計・監査人材はAI時代も高需要

Nhân sự ngành kế toán, kiểm toán vẫn "đắt giá" giữa thời AI
📘 この記事は「ベトナム経済研究会」が提供するベトナム最新ニュース解説です。
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2026年第2四半期(4〜6月期)のベトナム労働市場において、注目すべき変化が起きている。従来、南部の経済中心地であるホーチミン市(旧サイゴン、ベトナム最大の商業都市)が採用規模で圧倒的な存在感を示してきたが、今期はついに首都ハノイが規模・成長スピードの両面で首位に立った。これは北部地域における製造業・商業・投資活動の拡大を色濃く反映した動きであり、ベトナム経済の「北高南低」的な構造変化を示す重要なシグナルといえる。さらに興味深いのは、生成AI(人工知能)の急速な普及が叫ばれる中でも、会計士・監査人材への需要が一向に衰えず、むしろ「高値」で取引され続けている点だ。本稿では、この労働市場データが示すベトナム経済の実像と、日本企業・投資家にとっての意味合いを詳しく解説する。

目次

ハノイが採用規模・成長率の双方で首位に

これまでベトナム経済の求人市場といえば、外資系企業や工業団地(コンパウンド)が集積するホーチミン市を中心とした南部地域が牽引役を担ってきた。しかし2026年第2四半期のデータでは、首都ハノイ(紅河デルタ地域の中心都市であり、政治・行政の中枢)が採用規模において南部を上回り、かつ成長率でも他地域を凌駕する結果となった。これは単なる一時的な現象ではなく、北部地域における生産・商業活動、そして投資の拡大トレンドを反映したものだと分析されている。

背景には、サムスン電子やLGなど韓国系企業をはじめとする外資製造業の北部集中立地、さらにハノイ近郊のバクニン省、フンイエン省、ハイフォン市などにおける工業団地開発の加速がある。加えて、ハノイ自体もIT・金融・サービス業の集積地として発展を続けており、多様な業種で人材需要が同時多発的に高まっていることが、採用市場全体の押し上げ要因となっている。

AI時代でも揺るがない会計・監査人材の需要

今回のレポートで特に強調されているのが、会計・監査分野の人材市場における底堅さである。世界的に生成AIの導入が進み、経理処理や単純な監査作業の自動化が急速に進行する中、「AIによって代替されるのではないか」という懸念が業界内でも広がっている。しかし実際のデータは逆の結果を示している。会計士・監査人材はむしろ「貴重な存在(đắt giá)」として、企業から高い評価と待遇を受け続けているのだ。

この背景には複数の要因が考えられる。第一に、ベトナムでは会計基準(VAS:ベトナム会計基準)から国際財務報告基準(IFRS)への移行が段階的に進められており、専門知識を持つ人材への需要が構造的に増加していること。第二に、外資企業の進出増加に伴い、現地の会計・税務・コンプライアンス業務に精通した人材の確保が企業にとって死活問題となっていること。第三に、AIはあくまで定型業務の効率化ツールであり、複雑な財務判断や監査上の専門的な意思決定、さらには規制当局との折衝といった高度な業務については、依然として人間の専門性が不可欠であることが挙げられる。

北部投資拡大の意味するもの

ハノイを中心とする北部地域での採用拡大は、単に雇用統計上の変化にとどまらない。これは製造業・サプライチェーンの北部シフトという、ベトナム経済のより大きな構造変化の一断面である。近年、日系企業を含む多くの外資系企業が、地価・人件費の上昇が続くホーチミン市周辺から、北部の工業団地へと生産拠点を移す、あるいは新規投資先として北部を選択する傾向が強まっている。今回の求人データは、こうした「北部シフト」が実体経済のレベルで着実に進行していることを裏付けるものだ。

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