【2025年最新】ベトナム株・高配当銘柄ランキングTOP20!配当利回り7%超えの注目株を徹底解説

こんにちは、ベトナム株投資アドバイザーのベトテク太郎です。

ベトナム株投資の大きな魅力の一つが、日本株や米国株と比較しても遜色ない、いやそれ以上の高配当利回りです。今回は、配当利回り7%を超える注目の高配当銘柄をランキング形式でご紹介します。実際に私が12年間ベトナムに住みながら市場を見続けてきた経験も交えて、各銘柄の特徴やリスクについて解説していきます。

目次

ベトナム株の高配当銘柄が魅力的な理由

まず、なぜベトナム株の高配当銘柄に注目すべきなのか。それは「成長性」と「配当」の両立が期待できるからです。日本で配当利回り7%超えというと、経営不振や業績悪化を疑われるケースも多いですが、ベトナムでは健全な企業でも高配当を実施することが珍しくありません。

これはベトナム企業の株主還元意識の高さと、まだまだ成長途上にある市場特有の魅力と言えます。ベトナムのGDP成長率は年率6~7%を維持しており、企業の収益拡大と株主還元が同時進行しているのです。

【2025年版】高配当銘柄ランキングTOP20

それでは、配当利回りの高い順に注目銘柄を見ていきましょう。今回のランキングは直近12ヶ月の配当実績に基づいています。

第1位:ABR(Viet Brand Invest Joint Stock)配当利回り28.57%

圧倒的な配当利回りを誇るのがABRです。通信・流通サービス業を展開しており、株価14,000VND、PER19.02倍と比較的割安な水準にあります。時価総額は280億VNDで、直近12ヶ月のEPSは735.95VNDです。

ただし、この異常に高い配当利回りには注意が必要です。出来高が3,830株と非常に少なく、流動性リスクが高い点は認識しておくべきでしょう。また、希薄化EPS成長率がマイナス51.19%と大幅な減少を示しており、今後の配当維持可能性については慎重に見極める必要があります。

第2位:HTL(Truong Long Engineering Joint Stock)配当利回り24.21%

流通サービス業を展開するHTLが第2位にランクイン。株価26,850VND、PER14.89倍と割安感があります。時価総額は322.2億VND、EPSは1,802.72VNDです。

こちらも出来高100株と流動性に課題がありますが、希薄化EPS成長率はマイナス52.90%と厳しい状況です。高配当の背景には業績悪化の可能性も考えられるため、投資判断は慎重に行うべきでしょう。

第3位:D2D(Industrial Urban Development Joint Stock)配当利回り23.20%

金融セクターに属するD2Dは、株価36,200VND、PER3.55倍と超割安な評価を受けています。時価総額は1.1兆VND、EPSは10,195.78VNDと高水準です。

出来高は58.27Kと比較的活発で、希薄化EPS成長率は+2,275.45%と驚異的な伸びを示しています。この数字が持続可能かどうかは別として、金融セクターとしての成長性は注目に値します。

第4位:VCF(Vinacafe Bien Hoa JSC)配当利回り17.14%

素材産業セクターに属するVCFは、その名の通りコーヒー関連事業を展開しています。株価280,000VND、PER14.62倍、時価総額7.44兆VNDと、ランキング上位の中では最も規模の大きな企業です。

出来高は2.24Kと少なめですが、EPSは19,147.98VNDと高く、希薄化EPS成長率も+15.26%と堅調です。ベトナムはコーヒー生産世界第2位の国であり、同社は国内最大手として安定したビジネス基盤を持っています。

第5位:VDL(Lamdong Foodstuffs JSC)配当利回り16.67%

非耐久消費財セクターのVDLは、食品加工業を営んでいます。株価9,000VND、PER152.08倍と非常に高いバリュエーションが特徴です。時価総額は131.91億VND、EPSは59.18VNDと低水準です。

出来高は21.1Kと比較的多く、流動性は確保されています。ただし、希薄化EPS成長率のデータがないため、成長性の評価が難しい銘柄です。

第6位:SMB(Sai Gon Mien Trung Beer Joint Stock)配当利回り13.73%

非耐久消費財セクターのビール製造会社SMBです。株価40,050VND、PER6.83倍と割安で、時価総額は1.2兆VNDあります。

出来高38.8Kと活発な取引があり、EPSは5,865.96VNDです。希薄化EPS成長率は+4.94%と安定していますが、配当利回り回数は8.74%と表示されており、配当政策の変更可能性には注意が必要です。

第7位:SVT(Sai Gon Vien Dong Technology JSC)配当利回り13.33%

素材産業セクターに属するSVTは、株価11,250VND、PER8.19倍、時価総額194.75億VNDです。

出来高700と少なく、EPSは1,373.54VNDで、希薄化EPS成長率はマイナス32.80%と減少傾向にあります。技術関連企業としての成長性と、現在の業績悪化のバランスを見極める必要があります。

第8位:VPD(Vietnam Power Development Joint Stock)配当利回り13.18%

公益事業セクターの電力開発企業VPDです。株価25,800VND、PER10.77倍、時価総額2.75兆VNDと大型株です。

出来高276と少なめですが、EPSは2,394.78VNDで、希薄化EPS成長率は+59.03%と高成長を示しています。配当利回り回数は6.20%となっており、今後の配当政策には注意が必要です。

第9位:ADP(A Dong Paint JSC)配当利回り13.08%

素材産業セクターの塗料メーカーADPです。株価26,000VND、PER7.55倍と割安で、時価総額は599.04億VNDです。

出来高16.8Kあり、EPSは3,442.68VNDです。希薄化EPS成長率はマイナス13.41%と減少していますが、塗料業界はベトナムの建設ブーム継続により今後も需要が見込まれます。

第10位:TOT(Transimex Logistics Joint Stock)配当利回り12.74%

交通・輸送セクターの物流企業TOTです。株価15,700VND、時価総額144.56億VNDで、PERデータがないため収益性の評価が難しい銘柄です。

出来高700と少なく、EPSデータも不明です。希薄化EPS成長率データもないため、投資判断には追加調査が必要でしょう。

第11位~第20位

第11位以降も魅力的な銘柄が続きます。

  • PCE(Central PetroVietnam Fertilizer JSC):配当利回り12.44%、素材産業セクター
  • SJD(Can Don Hydro Power JSC):配当利回り11.62%、公益事業セクター
  • DAD(Danang Education Development JSC):配当利回り11.43%、消費者サービスセクター
  • TA9(Thanh An 96 Installation and Construction JSC):配当利回り11.24%、耐久消費財・建設関連
  • DVP(Dinh Vu Port Investment JSC):配当利回り11.20%、交通・輸送セクター
  • SAB(Saigon Beer Alcohol Beverage Corp):配当利回り10.98%、非耐久消費財
  • TNG(TNG Investment and Trading JSC):配当利回り10.94%、非耐久消費財
  • SFC(Saigon Fuel JSC):配当利回り10.87%、流通サービス
  • DIH(Development Investment Construction JSC):配当利回り10.79%、工業サービス
  • GMX(My Xuan Brick Tile Pottery JSC):配当利回り10.78%、非エネルギー鉱物

セクター別の傾向分析

今回のランキングを見ると、いくつかの特徴が浮かび上がります。

まず、「非耐久消費財」セクター(ビール、食品など)の企業が複数ランクインしています。SAB(サイゴンビール)、SMB(サイゴンミエンチュンビール)などは、ベトナム国民の消費拡大を背景に安定した収益基盤を持つ企業です。ベトナムでは年々ビール消費量が増加しており、特に若年層の購買力向上がこれらの企業の追い風となっています。

次に「素材産業」セクターも目立ちます。VCF(コーヒー)、SVT(技術素材)、ADP(塗料)などがこれに該当します。ベトナムの建設ブームや輸出産業の拡大により、素材関連企業の需要は堅調です。

「公益事業」からはVPD(電力開発)やSJD(水力発電)がランクインしています。ベトナムの電力需要は経済成長に伴って年率10%近く増加しており、電力関連企業は長期的な成長が期待できる分野です。

高配当銘柄投資の注意点とリスク

ここまで魅力的な高配当銘柄を紹介してきましたが、投資にあたってはいくつか重要な注意点があります。

流動性リスク

今回のランキング上位銘柄の多くは、出来高が非常に少ない特徴があります。たとえばABRは出来高3,830株、HTLは100株しかありません。これは「買いたいときに買えない、売りたいときに売れない」リスクを意味します。

実際、私も過去に高配当銘柄に飛びついて痛い目に遭ったことがあります。2019年、ある地方の食品メーカー株を配当利回り15%に惹かれて購入したのですが、売却しようとしたときに買い手が全くつかず、結局大幅に値を下げて売却せざるを得ませんでした。高配当だけで判断するのではなく、必ず出来高(流動性)もチェックすることをお勧めします。

配当維持可能性

高配当の背景には、必ずしもポジティブな理由ばかりではありません。業績悪化により株価が下落し、結果的に配当利回りが高く見えているケースもあります。

たとえばHTLの希薄化EPS成長率マイナス52.90%、SVTのマイナス32.80%といった数字は、業績の大幅な悪化を示しています。このような企業では、今後配当が減額される、あるいは無配になる可能性も考慮しなければなりません。

PERの見方

今回のランキングではPER(株価収益率)にも大きなばらつきがあります。VDLのPER152.08倍は明らかに割高ですが、D2DのPER3.55倍やSMBのPER6.83倍は超割安に見えます。

ただし、PERが極端に低い銘柄は、市場が何らかのリスクを織り込んでいる可能性があります。金融危機、規制リスク、経営陣の問題など、見えないリスクが潜んでいないか慎重に調査する必要があります。

為替リスク

ベトナム株投資では為替リスクも無視できません。配当金はベトナムドン(VND)で支払われるため、円高VND安が進めば、円換算での配当利回りは目減りします。

過去数年、VNDは比較的安定していますが、新興国通貨特有のボラティリティは常に意識しておくべきでしょう。

ベトテク太郎のおすすめ投資戦略

では、これらの高配当銘柄にどのように投資すべきか。私の12年間の経験から、以下の戦略をおすすめします。

戦略1:大型株を中心に分散投資

配当利回りだけを追求するのではなく、時価総額が大きく流動性のある銘柄を中心にポートフォリオを組みます。今回のランキングであれば、VCF(時価総額7.44兆VND)、SMB(1.2兆VND)、VPD(2.75兆VND)などが該当します。

これらの銘柄は配当利回りこそ10~17%台とトップランクではありませんが、流動性が高く、いざというときに売却しやすいメリットがあります。

戦略2:セクター分散を徹底

一つのセクターに集中投資せず、消費財、素材、公益事業、金融など複数セクターに分散します。ベトナム経済は成長中とはいえ、セクターごとの浮き沈みはあります。

たとえば、2020年のコロナ禍ではビール業界が大打撃を受けましたが、電力や物流は比較的堅調でした。こうしたリスク分散は長期投資では必須です。

戦略3:配当利回り10~15%のゾーンを狙う

配当利回り20%超えの銘柄は魅力的ですが、前述の通りリスクも高いです。私の経験則では、配当利回り10~15%のゾーンが「適度な配当」と「リスク管理」のバランスが取れたスイートスポットだと考えています。

SAB(10.98%)、PCE(12.44%)、ADP(13.08%)あたりが、この条件を満たす銘柄です。

戦略4:四半期ごとに銘柄を見直す

ベトナム株は変動が激しいため、少なくとも四半期に一度はポートフォリオを見直します。業績が悪化している銘柄は早めに損切りし、成長が続いている銘柄にシフトする柔軟性が大切です。

「高配当だから」という理由だけで塩漬けにするのは危険です。実際、私も過去に「配当がいいから保有し続けよう」と判断した銘柄が、結局大幅下落して損失を出した苦い経験があります。

ベトナム株高配当投資の将来性

最後に、ベトナム株の高配当投資の将来性について考えてみましょう。

ベトナム経済は今後も年率6%前後の成長が見込まれています。人口約1億人のうち、平均年齢は32歳と若く、消費市場の拡大が期待できます。さらに、製造業の海外移転先として「チャイナ・プラス・ワン」の受け皿となっており、外国直接投資(FDI)も堅調です。

このような環境下、ベトナム企業の収益力は今後も向上し、配当余力も増していくでしょう。ただし、市場の成熟に伴って配当利回りは徐々に低下していく可能性もあります。現在の10~20%台という高配当水準は、新興国市場ならではのボーナスと捉え、今のうちに投資しておくことが賢明かもしれません。

また、ベトナム政府は2025年以降、株式市場の改革を加速させる方針です。FTSE新興国株指数への組み入れが実現すれば、海外からの資金流入が増え、株価全体の底上げが期待できます。その際、配当利回りは相対的に低下しますが、キャピタルゲイン(値上がり益)も狙えるようになります。

つまり、ベトナム株投資は「配当収入」と「値上がり益」の両方が期待できる、非常に魅力的な投資先なのです。

まとめ:高配当銘柄投資で資産形成を加速させよう

今回は、ベトナム株の高配当銘柄TOP20をランキング形式でご紹介しました。配当利回り10%を超える銘柄が数多く存在し、新興国投資の醍醐味を感じていただけたのではないでしょうか。

ただし、高配当には必ずリスクが伴います。流動性、配当維持可能性、バリュエーション、為替など、多角的な視点で銘柄を評価することが重要です。私の経験からは、配当利回り10~15%の大型株を中心に、セクター分散を意識したポートフォリオ構築をおすすめします。

ベトナム株投資は、日本の低金利時代において貴重な高配当インカムゲイン源です。しっかりとリスク管理をしながら、長期的な資産形成に役立てていきましょう。

いかがでしたでしょうか。今回の高配当銘柄ランキングについて、皆さんのご意見もぜひお聞かせください。コメント欄や@viettechtaroのDMでお待ちしています。

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