新宿開催されたベトナムIT Dayレポート①、ベトナム科学省スピーチ要約

こんにちは。ベトテク太郎です。

2025年8月28日に新宿で開催されたベトナムITデーに参加してきましたので、レポートを書いていきます。このイベントはベトナムと日本のITやAIに関する協力関係や今後の展望について語られていましたのでベトナム株投資や転職のヒントになる情報がたくさんありました。

目次

ベトナム情報通信技術産業局副局長 Nguyen Anh Tuan氏 講演概要

Vietnam IT Dayでの総務省関係者による講演を聞いていて、ベトナム政府のデジタル戦略の本気度を実感しました。特にTuan副局長の講演内容は、ベトナムIT産業の将来と投資機会を考える上で非常に重要な情報でした。

講演の3つの柱:実証から戦略へ

1. 屋内通信インフラの実証実験

最初の話題は5Gの屋内通信設備インフラシェアリングについてでした。これは2022年のホーチミン市パーク・ヒョミンとの実証実験で、コスト削減とエネルギー効率化の観点から日本のシステムの有用性を検証したということです。

個人的にベトナムの通信インフラを日々使っている立場として、この取り組みは非常に理にかなっています。特にホーチミンのような高層ビルが密集する都市部では、効率的な屋内通信網の構築は急務でした。

2. オープンLAN推進とプライベート5G活用

隣で聞いていた部分ですが、オープンLAN準拠のファイブジー通信機器を使った、いわゆるプライベート5Gとそれを活用したアプリケーションについて調査したという話がありました。

この分野は特に製造業での活用が期待されており、ベトナムの工業団地で操業する日系企業にとって大きなビジネスチャンスになると考えています。

3. ウルトラハイレゾリューション内視鏡とAI画像診断システム

3点目で注目したのが、内視鏡とAIによる画像診断システムについてです。日本企業が提供しているもので、こちらを実証するためのプロジェクトが進行中とのことでした。

2022年にホーチミンの病院などと協力して有用性を確認したそうです。ベトナムの医療インフラ近代化において、こうした日本の先進技術の導入は非常に有効です。

防疫分野での日越協力

最後の部分で触れられていたのが、防疫手続きに関する協力です。2年前にプロジェクトとして実施され、ベトナムの防疫関連会社との協力で、日本の貿易プラットフォームの有用性について実証したという話でした。

今後の戦略的方向性

講演で最も印象深かったのは、総務省が継続してベトナム科学技術省と協力し、両国のデジタル産業とICT発展に努めていくという明確な方針が示されたことです。

さらに、総務省が持っている予算を活用する形で、日本企業の皆様が海外、特にベトナムで実証試験という形で技術やサービスを実証していただく機会を提供することができるスキームについても言及されました。

ベトナム投資への示唆

この講演から読み取れる投資のヒントをまとめると:

通信インフラ関連企業への注目 5Gインフラ、特にプライベート5G関連技術を持つベトナム企業は大きな成長機会があります。FPTやViettelなどの大手通信会社の設備投資拡大が期待できます。

医療技術・ヘルスケア分野の拡大 AI画像診断システムの実証成功は、ベトナムのデジタルヘルス市場拡大を示唆しています。医療機器関連企業や医療ITサービス企業に投資機会があるでしょう。

日越政府間協力の深化 両政府の密接な協力関係は、関連企業にとって事業環境の安定化と市場拡大機会を提供します。特に実証実験に参加した企業は今後の事業展開で優位に立てるでしょう。

製造業向けITソリューションの需要増加 プライベート5Gとアプリケーション開発への注目は、製造業向けのスマートファクトリーソリューションの需要拡大を意味します。

Vietnam IT Dayでの講演を聞いて改めて感じたのは、ベトナムのデジタル化戦略が単なる計画ではなく、日本との具体的な協力を通じて着実に実行されているということです。これは投資家として非常に心強い状況と言えるでしょう。

実際のベトナム市場でビジネスを展開している立場から見ても、これらの取り組みは現実的で実効性の高い戦略だと評価できます。特にFPT株やViettel関連銘柄への長期投資を考えている方にとって、このような政府間協力の深化は大きなプラス材料になると考えています。

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