FIRE達成の最短ルート:海外×新興国投資で年率9%を実現する方法

こんにちは、ベトナム株投資アドバイザーのベトテク太郎です。

「FIREを目指したいけれど、米国株だけで本当に大丈夫なのか」そんな疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。実は私自身、ベトナムに移住して12年、総資産9,153万円を築くまでの道のりで、この疑問に何度も向き合ってきました。

今回は、私が実践してきた「海外×新興国投資」という戦略について、具体的な数字とともにお話ししていきます。年率9%という数字は決して夢物語ではなく、戦略次第で十分に実現可能なリターンなんです。

目次

なぜ今、新興国投資なのか

日本でFIREを目指す多くの方が、米国株のインデックス投資を中心に資産形成を進めています。確かに米国株は安定していて、長期的には年率7%程度のリターンが期待できる優れた投資先です。

ただ、ここで考えてほしいのは「FIRE達成までの時間」という視点です。

例えば、毎月10万円を積み立てて3,000万円を目指す場合、年率7%なら約18年かかります。一方、年率9%なら約16年で達成できる計算になります。たった2%の差ですが、時間にすると2年も短縮できるわけです。

私がベトナムに来たのは2013年。当時のベトナムは今ほど注目されておらず、VN-Indexは400ポイント台をうろうろしていました。正直なところ、最初は不安もありました。為替リスク、政治リスク、情報の少なさ。米国株に比べると、考えるべきリスクは明らかに多かったんです。

でも、現地で生活し始めて気づいたことがあります。街を歩けば建設中のビルだらけ、若者は皆スマホを持ち、カフェには起業家たちが集まって議論している。この成長エネルギーこそが、新興国投資の最大の魅力だと実感したんです。

海外投資で押さえるべき3つの柱

私が実践してきた海外投資戦略は、大きく3つの柱で構成されています。

まず第一に、「成長性」です。新興国は先進国に比べて経済成長率が高く、それが企業業績や株価に直結します。ベトナムの場合、GDP成長率は年率6〜7%で推移していて、これは日本の約0.5〜1%と比べると圧倒的です。経済が成長すれば、当然企業の売上も利益も増えていきます。

この前、ホーチミン市内のショッピングモールに行ったんですが、週末ともなれば家族連れで大混雑。ベトナムの中間層が確実に増えていて、消費が活発化しているのを肌で感じます。こうした現地での実感が、投資判断の大きな支えになっているんです。

第二の柱は「割安性」です。新興国株は先進国株に比べてPERが低い傾向にあります。ベトナム株のPERは平均10〜12倍程度で、米国株の20倍前後と比べると明らかに割安です。もちろん、割安には理由があって、流動性リスクや情報の非対称性といった問題はあります。ただ、それを理解した上で投資すれば、大きなリターンを狙えるチャンスでもあるわけです。

そして第三の柱が「分散効果」です。米国株だけに集中投資していると、米国経済の動向に資産全体が左右されてしまいます。新興国株を組み入れることで、地域分散が効いて、ポートフォリオ全体のリスクを下げられます。

実際、2022年に米国株が大きく下落した時期も、ベトナム株は比較的堅調でした。完全に独立して動くわけではありませんが、相関が低い資産を持つことの重要性を痛感した出来事でした。

年率9%を実現するための具体的な投資配分

では、具体的にどんな配分で投資すれば年率9%が狙えるのか。私の実例をもとにお話しします。

私のポートフォリオは、ベトナム株が約60%、米国株が30%、その他が10%という配分です。この配分に至るまでには試行錯誤がありました。

最初はベトナム株を30%程度に抑えていたんですが、現地で生活する中で「これはもっと比率を上げてもいいな」と判断しました。現地にいるからこそ、企業の実態や市場の雰囲気を直接感じ取れる。この情報優位性を活かさない手はないと思ったんです。

ただし、新興国株の比率を上げすぎるのもリスクです。私がベトナム株60%に設定しているのは、現地在住という特殊な立場だからこそ。もし日本にいたら、おそらく30〜40%程度に抑えていたと思います。

米国株については、S&P500のインデックスファンドを中心に保有しています。これは安定した成長を期待できる「守りの資産」という位置づけです。新興国株で攻めつつ、米国株で安定性を確保する。このバランスが、年率9%を狙いながらもリスクを抑えるカギになっています。

ベトナム株の中では、銀行セクターと不動産セクターを中心に投資しています。銀行はVCB(ベトコムバンク)、不動産はVHM(ビンホームズ)といった主力株を保有していますが、これらは高配当も期待できるので、キャッシュフローの面でも魅力的です。

配当利回りは3〜5%程度ですが、株価上昇と合わせて年率9%を狙っていく戦略です。

リスク管理の実践方法

新興国投資で最も重要なのは、実はリスク管理だと考えています。高いリターンを狙える反面、リスクも大きいのが新興国株の特徴ですから。

私が実践しているリスク管理は、まず「為替ヘッジをしない」という選択です。これは意外に思われるかもしれませんが、長期投資においては為替変動もリターンの一部と考えています。ベトナムドンは長期的には対円で減価する可能性が高いですが、その分を株価上昇で補って余りあるリターンを狙っています。

次に「流動性の確保」です。ベトナム株は米国株に比べて流動性が低く、売りたい時にすぐ売れないリスクがあります。そのため、全資産の最低30%は米国株や現金で保有し、いざという時に対応できるようにしています。

また、「政治リスクへの備え」も欠かせません。新興国では政策変更が突然起こることがあります。実際、2021年にはベトナム政府が不動産開発に関する規制を強化し、一部の不動産株が大きく下落しました。こうしたリスクに備えて、セクター分散も意識しています。

情報収集については、現地のニュースサイトを毎日チェックするのはもちろん、ベトナム人の友人や同僚から「街の声」を聞くことも大切にしています。数字には表れない空気感が、時に重要な投資判断の材料になるんです。

FIRE達成までのロードマップ

では、実際に海外×新興国投資でFIREを目指す場合、どんなロードマップを描けばいいのか。私の経験をもとに、3つのステージに分けて考えてみましょう。

ステージ1:準備期(資産1,000万円まで)

この段階では、米国株のインデックス投資を中心に、確実に資産を積み上げることを優先します。新興国株はまだ全体の10〜20%程度に抑え、リスクを取りすぎないことが大切です。

私自身、最初の3年間はほぼ米国株だけで積み立てていました。まずは投資の基本を身につけ、市場の動きに慣れることが重要だと考えたからです。

ステージ2:加速期(資産1,000万〜5,000万円)

ある程度の資産が築けたら、新興国株の比率を徐々に上げていきます。この段階では30〜40%程度まで引き上げ、より高いリターンを狙っていきます。

私がこのステージにいた頃は、毎月の給料から10万円を投資に回しつつ、ボーナスは全額投資に充てていました。現地採用で給料は決して高くありませんでしたが、ベトナムの生活費が安いおかげで、貯蓄率を60%以上に保てたんです。

ステージ3:仕上げ期(資産5,000万〜FIRE達成)

資産が5,000万円を超えたら、FIREが現実的に見えてきます。この段階では、新興国株の比率を維持しつつ、配当金やキャッシュフローを意識した銘柄選びにシフトしていきます。

私は現在このステージにいて、年間の配当金が約250万円ほどになっています。これだけでベトナムでの生活費はほぼ賄えるので、給料は全額再投資に回せる好循環が生まれています。

実際の成果と今後の展望

ここまで戦略論をお話ししてきましたが、実際の成果はどうなのか。正直にお伝えします。

2013年から2025年現在までの約12年間で、私のポートフォリオの年率リターンは平均9.2%でした。複利の力もあって、総資産は9,153万円まで成長しています。

もちろん、毎年順調だったわけではありません。2020年のコロナショックでは一時的に資産が30%近く減少しましたし、2022年の米国株下落でも苦しい時期がありました。ただ、長期で見れば右肩上がりで、目標としていた年率9%を達成できています。

今後の展望としては、あと2〜3年でFIRE達成を目指しています。目標資産は1億円。達成したら、ベトナムでのんびり暮らしながら、好きなプロジェクトに関わっていきたいと考えています。

ベトナム株市場も、今後ますます発展していくと見ています。MSCI新興国指数への格上げが実現すれば、海外投資家の資金が一気に流入する可能性があります。そうなれば、株価の大幅な上昇も期待できるでしょう。

新興国投資を始める前に知っておくべきこと

最後に、これから新興国投資を始めようと考えている方に、いくつかアドバイスをさせてください。

まず、「いきなり大金を投入しない」ことです。新興国株は値動きが激しく、慣れないうちは精神的にきついです。少額から始めて、徐々に慣れていくのが賢明です。

次に、「情報収集を怠らない」こと。新興国は情報が少ないからこそ、自分で積極的に調べる姿勢が重要です。現地のニュースサイト、企業の決算資料、政府の経済レポートなど、英語やベトナム語の情報源にもアクセスする努力をしてみてください。

そして、「長期投資の視点を持つ」ことです。新興国株は短期的には大きく変動しますが、長期で見れば経済成長に沿って上昇していきます。一時的な下落に動揺せず、長い目で見る覚悟が必要です。

私自身、何度も「もう売ってしまおうか」と思った瞬間がありました。でも、現地で生活していて経済の成長を肌で感じているからこそ、持ち続けられました。この「現地感覚」が、実は最大の武器なのかもしれません。


いかがでしたでしょうか。今回の海外×新興国投資でFIREを目指す戦略について、皆さんのご意見もぜひお聞かせください。コメント欄や@viettechtaroのDMでお待ちしています。

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【免責事項】 本記事の内容は、情報提供のみを目的としており、いかなる金融商品または仮想通貨への投資の推奨を意図するものではありません。ベトナム株式投資は価格の変動が大きく、リスクを伴う投資対象です。投資判断はご自身の責任に基づいて行ってください。本記事で提供される情報の正確性、完全性、または最新性については、最大限の注意を払っていますが、保証するものではありません。投資の際には、専門家への相談を推奨いたします。この記事は、法的、税務的、または財務的なアドバイスを提供するものではありません。本記事の情報に基づいて行われた投資による損失や損害について、執筆者および当ウェブサイトは一切の責任を負いません。株式投資およびその関連商品に投資する際は、各国の規制および法律を確認し、法令を遵守することが重要です。

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