こんにちは、ベトナム株投資アドバイザーのベトテク太郎です。
ホーチミン証券取引所(HSX)とハノイ証券取引所(HNX)が2025年7~9月期の証券ブローカー業務シェアランキングを発表しました。このデータ、実はベトナム株投資家にとってめちゃくちゃ重要なんです。
なぜか?
証券会社のシェア動向を見れば、どこに資金が集まっているのか、どの証券会社のサービスが投資家に支持されているのかが一目瞭然。つまり、あなたが口座を開くべき証券会社や、今後の市場トレンドが見えてくるんです。
ハノイに住んで12年、僕自身もVPS証券とSSI証券に口座を持っていますが、今回の結果は「やっぱりな」という部分と「これは意外だ」という部分が混在していて、なかなか興味深い内容でした。
HSX(ホーチミン証券取引所):VPS証券が圧倒的首位を固める
トップ3の動き:全社がシェア拡大という異例の展開
今回のランキングで最も注目すべきは、トップ3全社がシェアを拡大したことです。
1位:VPS証券 17.05%(前期15.37%から+1.68ポイント) 2位:SSI証券 11.82%(過去5年で最高水準) 3位:テクコムバンク証券 7.75%(前期7.45%から+0.30ポイント)
VPS証券は17%超のシェアで独走状態。この数字、実はベトナムの証券業界では異常な水準なんです。通常、競争が激しい業界で1社が15%を超えるシェアを持つことは稀ですが、VPS証券はそれを軽々と超えてきました。
SSI証券も過去5年で最高のシェアを記録。僕が使っている実感としても、SSI証券はここ数年でプラットフォームを大幅に改善していて、特にスマホアプリの使いやすさが格段に向上しています。ハノイのカフェで朝からトレードしている投資家仲間も、「SSIのアプリは軽くて動作が速い」と評判です。
中位グループの明暗:MB証券が急上昇、VNダイレクトは後退
上昇:MB証券 5.61%(5.39%→5.61%、7位→6位) 後退:VNダイレクト証券 5.42%(6.36%→5.42%、6位→7位)
MB証券の躍進は、親会社であるミリタリーバンク(MB銀行)の顧客基盤を活かした戦略が功を奏している印象です。銀行口座と証券口座の連携がスムーズで、資金移動が楽なんですよね。
一方、VNダイレクト証券のシェア縮小は少し意外でした。同社は以前からオンライン証券の先駆者として知られていましたが、競合他社のデジタル化が進んだことで、相対的な優位性が薄れてきたのかもしれません。
下位グループ:FPT証券、KIS証券が健闘
8位:FPT証券 2.97% 10位:KISベトナム証券 2.87%
FPT証券は、ベトナム最大のIT企業FPTグループの証券会社。テクノロジーを活かしたサービス展開が期待されています。
KISベトナム証券は韓国系で、韓国人投資家を中心に支持を集めていますが、最近は日本人投資家の間でも「手数料が安い」と評判です。
HNX(ハノイ証券取引所):下位で大きな入れ替わり
トップ5は安定、VPS証券がここでも首位
1位:VPS証券 20.70% 2位:テクコムバンク証券 8.76% 3位:SSI証券 8.53% 4位:VNダイレクト証券 8.52% 5位:MB証券 6.40%
HNXでもVPS証券が圧倒的。20.70%という数字は、2位以下を大きく引き離しています。ハノイ在住の僕としては、地元取引所でこの数字を見ると「VPS証券、強すぎる」という感想しかありません。
下位で大きな変動:新たに4社がランクイン
今回、下位グループで大きな動きがありました。
ランク外へ:BIDV証券、バオベト証券、ベトキャップ証券、ミレアセットベトナム証券
新たにランクイン:
- DNSE証券 4.63%(6位)
- ベトコムバンク証券 3.08%(7位)
- ホーチミン市証券 2.86%(9位)
- VPバンク証券 2.65%(10位)
特に注目したいのがDNSE証券の6位ランクイン。同社は近年、若年層向けのデジタルサービスに力を入れていて、ハノイの20代~30代投資家の間で急速に支持を集めています。僕の知り合いの若手ベトナム人投資家も、「DNSE証券は使いやすい」と口を揃えます。
現地在住者が見る「証券会社シェア」の意味
ハノイで生活していて感じるのは、証券会社のシェアは「その会社の信頼度とサービス品質の指標」だということ。
例えば、VPS証券がこれだけのシェアを持っているのは、単に手数料が安いからではありません。システムの安定性、情報提供の質、カスタマーサポートの対応力、これら全てが高水準だからこそ、投資家が集まるわけです。
僕自身、過去にマイナーな証券会社を使って痛い目を見たことがあります。システムトラブルで約定ができず、株価が急落する中で指をくわえて見ているしかなかった…。あの時の損失は今でも忘れられません。
だからこそ、このシェアランキングは「どの証券会社を選ぶべきか」の重要な判断材料になるんです。
投資家への実践的アドバイス:証券会社選びの3つのポイント
1. シェア上位3社から選ぶのが基本
VPS証券、SSI証券、テクコムバンク証券。この3社なら、まず間違いありません。システムの安定性、流動性、情報の質、全てにおいて高水準です。
2. 目的に応じて使い分ける
- 長期投資メイン:VPS証券、SSI証券(情報量が豊富)
- デイトレード・短期売買:テクコムバンク証券、MB証券(約定スピードが速い)
- 少額投資・初心者:DNSE証券(UI/UXが分かりやすい)
3. 複数口座を持つことを推奨
僕はVPS証券とSSI証券の2つに口座を持っています。システムトラブルへの備えと、各社の強みを使い分けるためです。口座開設は基本的に無料なので、リスク分散の意味でも複数口座をおすすめします。
今後の展望:2026年に向けた業界動向
このシェアランキングから見えてくるのは、「デジタル化とカスタマーエクスペリエンスの重要性」です。
VPS証券、SSI証券、テクコムバンク証券の共通点は、いずれもテクノロジー投資に積極的で、顧客体験の向上に注力していること。逆に、シェアを落とした証券会社は、この点で後れを取っている印象です。
2026年に向けて、証券業界はさらなる再編が進むでしょう。外資系証券会社の参入も増えており、競争は激化する一方です。投資家としては、この競争の恩恵を受けつつ、信頼できる証券会社を選ぶ目を養う必要があります。
まとめ:証券会社選びは投資成功の第一歩
ベトナム株投資で成功するためには、銘柄選びも大事ですが、「どの証券会社を使うか」も同じくらい重要です。
今回のシェアランキングは、多くの投資家が「この証券会社を選んでいる」という事実を示しています。つまり、群衆の知恵を活用できるわけです。
もしあなたがまだベトナム株投資を始めていないなら、まずはVPS証券かSSI証券で口座を開いてみてください。すでに投資している方は、この機会に自分の使っている証券会社を見直してみるのも良いかもしれません。
いかがでしたでしょうか。今回の証券ブローカーシェアランキングについて、皆さんのご意見もぜひお聞かせください。コメント欄や@viettechtaroのDMでお待ちしています。
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