MSCIがベトナム株3銘柄を新規追加 – 現地投資家が見る市場への影響

こんにちは、ベトナム株投資アドバイザーのベトテク太郎です。

11月7日、MSCI(モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル)がフロンティア市場指数の定期見直し結果を発表しました。ベトナムからは3銘柄が新規追加される一方で、1銘柄が除外されることになりました。

ハノイに住んで12年、総資産9,153万円を築いてきた僕にとって、MSCIの指数変更は単なるニュースではありません。これは実際に保有している銘柄の値動きに直結する、極めて重要なイベントなんです。

目次

今回発表された重要ポイント

MSCIフロンティア市場指数への変更内容は以下の通りです。

新規追加された3銘柄

  • CII(ホーチミン市技術インフラ投資)
  • MBS(MBセキュリティーズ)
  • HVN(ベトナム航空)

除外された1銘柄

  • CTR(ビエッテル建設)

この変更により、指数全体では8銘柄が追加、2銘柄が除外され、構成銘柄数は244に増加しました。

ベトナムの圧倒的な存在感

注目すべきは、ベトナムがMSCIフロンティア市場指数において最大のウェイト(27.75%)を維持していることです。2位のモロッコ(13.61%)を大きく引き離しており、フロンティア市場におけるベトナムの重要性が改めて示されました。

トップ10銘柄では、ビングループ(VIC)が引き続き首位を維持。ビンホームズ(VHM)とホアファット(HPG)もそれぞれ6位と7位にランクインしています。

実はこの3社、僕のポートフォリオでも中核を占める銘柄なんです。MSCIの指数構成を見ると、自分の投資判断がグローバルスタンダードと一致していることが確認できて、正直ちょっと安心します。

新規追加銘柄の特徴と投資妙味

CII(ホーチミン市技術インフラ投資)

CIIはホーチミン市が大株主のインフラ企業です。水道事業を中核としながら、不動産開発や高速道路運営など多角的な事業を展開しています。

ベトナムの都市化が加速する中、インフラ需要は今後も堅調に推移すると見られています。特にホーチミン市という成長著しい地域での事業基盤は大きな強みです。

MBS(MBセキュリティーズ)

MBSはベトナム軍隊銀行(MB Bank)傘下の証券会社です。ベトナム株式市場の成長と共に業績を拡大してきました。

ハノイで生活していると、若い世代の投資熱を肌で感じます。20代、30代のベトナム人が当たり前のように株式投資をしている。この市場拡大の恩恵を最も受けるのが証券会社なんです。

HVN(ベトナム航空)

ベトナム航空は国営のフラッグキャリアです。コロナ禍で大きな打撃を受けましたが、現在は回復基調にあります。

僕自身、日本とベトナムを頻繁に往復するのでベトナム航空はよく利用します。機内を見渡すと、観光客だけでなくビジネス客も確実に増えています。この肌感覚は数字にも表れ始めているはずです。

MSCIスモールキャップ指数の動き

フロンティア市場スモールキャップ指数でも大きな動きがありました。

新規追加(7銘柄) L40、CCL、HGM、JVC、NNC、OCH、SCS

除外(4銘柄) BCG、TCD、IDV、CII(本指数へ昇格)

29銘柄が新規追加され、9銘柄が除外される大規模な入れ替えとなりました。

投資家への影響は?

これらの変更は11月24日の取引終了後に正式に発効します。

MSCIの指数に連動するETF(上場投資信託)は、指数変更に合わせて保有銘柄を調整します。つまり、新規追加された銘柄には買い需要が、除外された銘柄には売り圧力が発生する可能性があるのです。

ただし、冷静に考える必要があります。

短期的な値動きに一喜一憂するのではなく、企業の本質的な価値を見極めることが重要です。MSCI組み入れは追い風ですが、それだけで投資判断を下すべきではありません。

ハノイから見たベトナム市場の現在地

正直なところ、ベトナム株式市場にはまだ課題も多いです。

情報開示の遅れ、流動性の低さ、為替リスク。こういった問題は確かに存在します。

でも、それでも僕がベトナム株に投資し続ける理由は明確です。

成長率。これに尽きます。

GDP成長率6-7%台を維持し、1億人の人口を抱え、平均年齢32歳という若さ。この成長ポテンシャルは、多少のリスクを補って余りあるものがあります。

ハノイの街を歩いていると、5年前とは明らかに景色が違います。高層ビルが次々に建ち、新しいショッピングモールがオープンし、道路インフラが整備されていく。この変化のスピードこそが、ベトナム株の魅力を物語っています。

エマージング市場への昇格は近い?

MSCIは、市場の透明性向上、取引規模の拡大、決済インフラの改善が進めば、ベトナムをエマージング市場(新興国市場)へ昇格させる可能性を示唆しています。

もしこれが実現すれば、更に大規模な資金流入が期待できます。エマージング市場指数に連動するファンドの運用資産額は、フロンティア市場指数の数十倍の規模ですから。

ただ、これは数年単位の話です。焦らず、着実に良い企業を積み上げていく。それが僕のスタイルです。

投資戦略への示唆

今回の指数変更から得られる教訓は何でしょうか?

ベトナム株式市場は確実に進化しているということです。

組み入れ銘柄数の増加は、市場の厚みが増していることを示しています。投資選択肢が広がり、分散投資もしやすくなっています。

僕自身、ポートフォリオを見直す良い機会だと考えています。新規追加銘柄の中に、割安で放置されている優良企業はないか? 除外銘柄の中に、実は本質的価値が高い銘柄はないか? こういった視点で精査していきます。

いかがでしたでしょうか。今回のMSCI指数変更について、皆さんのご意見もぜひお聞かせください。コメント欄や@viettechtaroのDMでお待ちしています。

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