新興国株は今が買い時?Amazonがベトナムを選んだ理由と投資戦略

こんにちは、ベトナム株投資アドバイザーのベトテク太郎です。

Amazonがベトナムを「東南アジアの高品質輸出ハブ」にしようとしている。

ハノイに住んでいると、街を歩くたびにこの動きの兆候を感じます。配送トラックが増え、梱包資材を扱う店が軒を連ね、若い起業家たちが「Amazon輸出」について熱く語っている。

正直なところ、僕はこのニュースを見たとき、「ついに来たか」と思いました。

2025年11月6日、ハノイで開催されたAmazon Global Sellingの年次カンファレンス。テーマは「技術革新による輸出の飛躍的成長」。ここで明らかになった数字と戦略は、ベトナム経済、そしてベトナム株投資家にとって無視できない意味を持っています。

目次

驚異の成長率が示すベトナムの潜在力

まず注目すべき数字から見ていきましょう。

2025年1月から7月までの7ヶ月間で、ベトナム企業がAmazonで販売した商品数は前年同期比で約35%増加しました。さらに、Amazon FBA(フルフィルメント・バイ・アマゾン)を利用した出荷数は約40%増という驚異的な伸びを記録しています。

この数字、一見すると「へえ、そうなんだ」で終わりそうですが、実はとんでもない意味を持っているんです。

というのも、ベトナムの輸出というと、これまでは縫製品や農産物など「安価な労働力を活かした製品」というイメージが強かった。でも、Amazonでの販売増加が示しているのは、ベトナム製品が「グローバルEC市場で勝負できる品質とブランド力」を持ち始めているということなんです。

実際、Amazonが発表したベトナム企業の売れ筋トップ5カテゴリーを見ると、ホーム用品、キッチン用品、ヘルス&パーソナルケア、ファッション、ビューティーとなっています。これらは単純な縫製品ではなく、デザイン性や品質が問われる分野です。

ハノイのカフェで起業家仲間と話していると、「今年からAmazonに本格参入する」という声をよく聞きます。彼らが作っている製品を見せてもらうと、正直言って「これ、日本でも普通に売れるでしょ」というクオリティなんですよね。

Amazonの本気度がヤバい

さて、Amazon側の戦略も見逃せません。

Amazon Global Selling東南アジアのラリー・フー氏は、カンファレンスで「2026年までにベトナムを東南アジアの高品質EC輸出ハブにする」と明言しました。

ちょっと待ってください。2026年って、来年ですよ?

Amazonは具体的に以下の3つの柱で支援を強化するとしています。

物流インフラの整備です。FBAの活用推進、配送網の拡充、そして越境物流の効率化。ハノイでもホーチミンでも、Amazon関連の物流施設が急ピッチで増えているのを肌で感じます。

人材育成と知識共有です。政府や業界団体との連携による輸出人材の育成、EC事業者向けトレーニングプログラムの拡充。実際、僕の知り合いの中小企業経営者も、Amazonが提供する無料セミナーに参加して「目からウロコだった」と言っていました。

AI技術の統合です。これが個人的に一番ヤバいと思っているポイント。AIツールの導入支援、AI人材の育成、そして製造・販売の両面でのAI活用。ベトナムを「地域のAI活用先進国」にしようとしているんです。

と、若干の脱線をしましたが、要するにAmazonは単なるリップサービスではなく、本気でベトナムを東南アジアのEC輸出拠点にしようとしているということです。

ベトナム株投資家として注目すべきポイント

じゃあ、これがベトナム株投資家にとって何を意味するのか。

正直に言うと、直接的にAmazon関連で上場している銘柄は多くありません。でも、間接的な恩恵を受ける企業は山ほどあるんです。

物流セクターの追い風です。EC輸出が増えれば、当然物流需要も増えます。国内物流だけでなく、国際物流を手がける企業にも注目が集まるでしょう。

製造業の高付加価値化です。これまでOEM生産が中心だった企業が、Amazonを通じて自社ブランドで世界に売り出すチャンスを得ています。「Made in Vietnam」がブランド化する流れは、製造業全体のマージン改善につながります。

IT・テクノロジー企業の成長です。EC事業者をサポートするSaaS企業、決済サービス、デジタルマーケティング企業などが恩恵を受けるはずです。FPT(FPT)のようなIT大手は、すでにこの分野に力を入れています。

ハノイで生活していて感じるのは、「ベトナムのビジネスマインドが変わってきた」ということです。以前は「安く作って売る」が主流でしたが、今は「品質で勝負してブランドを作る」という意識を持つ経営者が増えています。

この意識変化こそが、ベトナム経済の次のステージへの移行を示しているんじゃないかと思うんです。

注意すべきリスクも存在する

もちろん、バラ色の話ばかりではありません。

競争激化のリスクです。東南アジア各国がEC輸出を強化する中、ベトナムだけが勝ち残れる保証はありません。タイやインドネシアも同じ分野に注力しています。

品質管理の課題です。急速な成長の裏で、品質管理が追いつかなくなる可能性があります。Amazonは厳格な品質基準を持っているため、これをクリアできない企業は淘汰されるでしょう。

為替リスクです。輸出が増えれば、USD/VNDの為替変動の影響も大きくなります。ベトナムドンが急激に変動すれば、輸出企業の収益は大きく揺れます。

でも、リスクがあるからこそチャンスなんです。すべてが順風満帆なら、もう株価は織り込んでいますから。

投資家として今すべきこと

僕自身、このニュースを受けて、ポートフォリオの見直しを考えています。

具体的には、物流・製造・ITの3セクターで、Amazon効果の恩恵を受けそうな企業をリストアップして、財務分析を進めているところです。

特に注目しているのは、すでに輸出実績があり、かつEC化を進めている中堅企業です。大手はすでに株価が高い水準にありますが、中堅どころにはまだ割安な銘柄が残っています。

「ベトナムのEC輸出なんて、まだまだ先の話でしょ」と思う人もいるかもしれません。

でもその人が、数年後に「あの時買っておけば良かった」と後悔している姿を、僕は何度も見てきました。株式投資って、そういうものなんです。

市場が気づく前に動く。これが投資の本質です。

いかがでしたでしょうか。今回のAmazonのベトナム戦略について、皆さんのご意見もぜひお聞かせください。コメント欄や@viettechtaroのDMでお待ちしています。

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