こんにちは、ベトナム総合ニュース&株式投資解説のベトテク太郎です。
ハノイに住んでいると、この国の若者のエネルギーってほんとすごいなって日々感じるんですよね。朝、タイ湖エリアのカフェでコーヒー飲んでると、大学生らしき若者たちがノートパソコン開いて何やら熱心にデザインの議論してたりする。そういう光景を見るたびに「ああ、この国はまだまだ伸びるな」って思うわけです。
で、今日紹介したいのが、まさにそんなベトナムの若い才能を象徴するニュース。ホーチミン市のホアセン大学を今年7月に卒業したばかりの学生、Nguyễn Lan Anh(グエン・ラン・アン)さんが、世界的なレザーデザインコンテスト「Real Leather. Stay Different 2025」で、ベトナム人として初めてトップ5に入賞したんです。

1,400人超の中からトップ5へ
今回発表された内容によると、このコンテストには世界中から1,400人以上のデザイン学生や新卒者が参加。その中で、ラン・アンさんは観客投票で選ばれ、10月末に台湾で開催された最終選考に進出しました。
「Real Leather. Stay Different」は、アメリカの革・皮革協会(LHCA)が主催する国際的なコンペティション。本物の革素材を使った持続可能でクリエイティブなファッションデザインを競うものです。つまり、単なる「きれいなデザイン」を競うんじゃなくて、環境への配慮とか社会的メッセージとか、そういう深い部分まで問われる大会なんですよね。
ラン・アンさんが提出したのは「HORN-TO-HOPE」と名付けられた2つのバッグ。サイの角とランの花からインスピレーションを得た作品で、力強い生命力とファッション業界の持続可能な発展への責任というメッセージを込めています。

投資家として注目すべきポイント
正直、最初この記事読んだとき「へー、すごいね」で終わりそうになったんですけど、よく考えたら投資の観点からも重要な話なんですよ、これ。
ベトナムのファッション・繊維産業って、今まで「安い労働力で縫製する国」ってイメージが強かったじゃないですか。実際、欧米ブランドの下請け工場がたくさんあって、それはそれで経済成長に貢献してきた。
でも、この記事が示してるのは、ベトナムが「作る側」から「創る側」へシフトしつつあるってこと。デザイン力、ブランド力、クリエイティビティ。こういった高付加価値の部分で、ベトナムの若者が世界レベルに到達し始めてるわけです。
具体的に言うと、ファッション関連企業への投資を考えるとき、単に「縫製受注が増えてるか」だけじゃなくて、「自社ブランドを持ってるか」「デザイナーを育成してるか」「サステナビリティに取り組んでるか」みたいな視点が重要になってくる。
ベトナム株式市場で言えば、テーゾイジードン投資(MWG)みたいな小売大手が、こういう若手デザイナーとコラボして自社ブランドを展開するとか、そういう動きが今後出てくる可能性がある。あるいは、ホアファットグループ(HPG)みたいな鉄鋼大手が、ファッション産業の川上である素材部門に投資するとか。
というか、すでにそういう兆候はあるんですよね。ベトナムの大手企業、特にビングループ(VIC)やマサングループ(MSN)みたいなコングロマリットは、小売やライフスタイル事業を展開してるから、クリエイティブ人材の確保に力を入れてる。
サステナビリティという成長ドライバー
ラン・アンさんの作品でもう一つ注目すべきなのが、「サステナビリティ」をテーマにしてること。
彼女のバッグは、牛革を使ってるんですけど、これって食肉・乳製品産業の副産物なんですよね。つまり、もともと廃棄される予定だった素材を活用してる。さらに、バッグにはQRコードが付いてて、それをスキャンすると野生動物保護のウェブサイトに飛ぶ仕組み。
こういう「環境配慮」「社会貢献」みたいな視点って、もはやファッション業界では必須なんです。特に欧米の消費者は厳しい目で見てる。
で、ベトナム企業がこれから国際市場で戦っていくためには、こういうサステナビリティの視点が絶対に必要。逆に言えば、今からこの分野に投資してる企業は、長期的に強いってこと。
ベトナムゴム工業グループ(GVR)なんかは、天然ゴムを扱ってるから、環境に配慮した生産プロセスを構築できれば、国際的な評価が上がる可能性がある。FPT(FPT)みたいなIT企業も、ファッション業界のサプライチェーン管理とか、トレーサビリティシステムの構築で貢献できるはず。
教育投資の成果が見え始めた
ラン・アンさんが卒業したホアセン大学について少し調べてみたんですけど、ここ、結構新しい私立大学なんですよね。2000年設立だから、まだ25年ぐらい。
でも、このニュースが示してるのは、ベトナムの高等教育が確実にレベルアップしてるってこと。彼女の指導教員のコメントを見ると、「トレンドに流されず、社会的に意味のある深いテーマに取り組むよう奨励してる」って書いてある。
これ、めちゃくちゃ重要なポイントで。
新興国の教育って、どうしても「技術を教える」「資格を取らせる」みたいな実利重視になりがちなんですよ。もちろんそれも大事なんだけど、本当に国際競争力をつけるためには、「自分で考える力」「課題を見つける力」「独創性」みたいな部分が必要。
ベトナムの大学が、そういうレベルに到達し始めてる。これは、長期的にベトナム経済全体の質を押し上げる要因になります。
投資家的には、教育関連企業やEdTech企業に注目する価値がある。FPT(FPT)は教育部門も持ってるし、今後こういう分野への投資を増やす可能性がある。
現地で感じるクリエイティブの波
ハノイに住んでて肌で感じるのは、若い世代のクリエイティビティへの渇望みたいなもの。
週末、タイ湖の周辺を散歩してると、小さなアートギャラリーとか、デザイナーズカフェとか、そういうのがどんどん増えてる。ロッテセンターみたいな高級ショッピングモールでも、ベトナム人デザイナーのブランドが目立つようになってきました。
10年前、ベトナムに来た頃は、ファッションって言えば欧米ブランドの模倣品か、伝統的なアオザイぐらいしか選択肢がなかった。でも今は違う。ベトナム人デザイナーが、ベトナムのアイデンティティを保ちながら、国際的に通用するデザインを生み出してる。
これって、経済発展の自然な流れなんですよね。所得が上がると、人々は単なる「モノ」じゃなくて、「意味」「ストーリー」「体験」にお金を払うようになる。ベトナムは今、まさにその転換点に来てる。
ベトナム株投資への示唆
で、これが株式投資とどう関係するかって話なんですけど。
ベトナム株に投資する時、多くの人が見るのってPERとかPBRとか配当利回りとか、そういう数字じゃないですか。もちろんそれも大事。でも、こういうニュースから読み取れる「社会の質的変化」も同じぐらい重要なんです。
クリエイティブ人材が育ってきてる。教育レベルが上がってる。サステナビリティへの意識が高まってる。こういう要素が揃ってくると、企業の「稼ぐ力」の質が変わってくる。
単なる労働集約的なビジネスから、知識集約的、創造性集約的なビジネスへ。これが実現すると、利益率が上がる。ブランド価値が高まる。国際競争力が強化される。
具体的な銘柄で言うと、例えばビンホームズ(VHM)。ここは不動産デベロッパーだけど、単にマンション建てて売るだけじゃなくて、街全体をデザインして、ライフスタイルを提案してる。こういう「クリエイティブな価値創造」ができる企業が、今後のベトナム市場では強いはず。
あるいはビナミルク(VNM)。乳製品メーカーだけど、最近はパッケージデザインにすごく力を入れてて、若い消費者に受けてる。製品の質だけじゃなくて、ブランドイメージで勝負できるようになってきた。
2026年のFTSE格上げを見据えて
ちょっと話が飛ぶんですけど、2026年9月にベトナム市場がFTSEの新興国インデックスに格上げされる可能性が高いって話、覚えてますか。
格上げされると、世界中の機関投資家からの資金流入が期待できる。でも、その時に重要なのって、単に「経済成長してる国」ってだけじゃなくて、「どういう質の成長か」なんですよね。
今日紹介したようなニュース、つまり若い世代の創造性とか、サステナビリティへの取り組みとか、教育レベルの向上とか。こういう「ソフト面」での成長が、国際投資家の評価を左右する。
だから、ラン・アンさんみたいな若者が世界で活躍するニュースって、単なる美談じゃなくて、ベトナム市場全体のイメージアップにつながる。結果的に、株価にもポジティブな影響がある可能性が高い。
まとめ:数字だけじゃ見えないもの
投資判断をする時、財務諸表とか株価チャートとか、そういう定量的なデータはもちろん重要です。でも、それだけだと見えないものがある。
社会の質的変化。人々の意識の変化。次世代の才能の台頭。こういう「目に見えにくいけど確実に起きてる変化」をキャッチできるかどうかが、長期投資の成否を分けると思うんですよね。
ハノイに住んでて、現地の空気を肌で感じてるからこそ言えるんですけど、ベトナムは今、すごくエキサイティングな変化の真っ只中にいます。
ラン・アンさんの快挙は、その象徴。
彼女みたいな若者が、これから何十人、何百人と出てくる。そして、彼らがベトナム経済の質を変えていく。その波に乗るために、今からベトナム株への投資を検討する価値は十分にあると思います。
いかがでしたでしょうか。今回のニュースについて、皆さんのご意見もぜひお聞かせください。コメント欄や@viettechtaroのDMでお待ちしています。
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