こんにちは、ベトナム総合ニュース&株式投資解説のベトテク太郎です。
ベトナム株投資を始めてから、一番苦労したのが情報収集でした。正直なところ、日本語の情報がほとんどないんですよ。英語の情報もあるにはあるけど断片的で、しかも信頼性がイマイチ。ベトナム語の情報は豊富だけど、私もベトナム語は完璧じゃないし。
ハノイに12年住んで、試行錯誤しながらようやく確立した情報収集のルートがあります。今日は、その全てをお伝えします。これ、本当に価値ある情報だと思いますよ。だって、情報の質と速さが投資成績を左右するわけですから。
というかですね、ベトナム株で成功している投資家って、みんな独自の情報ルートを持っているんです。日本から投資している人は、どうしても情報が遅れるし偏る。でも現地にいる私だからこそ、リアルタイムで、しかも多角的に情報を集められる。この差は大きいです。
現在ベトナム株へ毎月投資できているのも、この情報収集システムがあってこそです。今日は、その全てを公開します。
情報収集の大前提:何を知りたいのかを明確にする
情報収集の話をする前に、まず大前提を確認しましょう。あなたは何の情報が欲しいんですか?
「ベトナム株の情報」といっても、幅が広すぎるんですよ。マクロ経済の情報なのか、個別企業の業績なのか、政策動向なのか、市場のセンチメントなのか。目的によって、情報源は変わります。
私の場合、情報収集の目的を大きく5つに分けています。
1つ目は「マクロ経済動向」。GDP成長率、インフレ率、政策金利、外貨準備高など。これはベトナム経済全体の健康状態を測るバロメーターです。
2つ目は「政策・規制動向」。外資規制の変更、税制改革、インフラ投資計画など。ベトナムは社会主義国なので、政府の政策が市場に与える影響が大きいです。
3つ目は「個別企業情報」。四半期決算、新規プロジェクト、M&A、経営陣の変更など。投資判断の核心部分です。
4つ目は「市場センチメント」。VN-Indexの動き、外国人投資家の売買動向、アナリストの見解など。短期的な市場の雰囲気を知るために必要です。
5つ目は「現地の肌感覚」。街中で見かける新しいビジネス、友人との会話、消費者の動向など。数字には表れないけど、重要な情報です。
この5つを意識して、情報源を使い分けるのがポイントです。
方法1:ベトナム証券会社のリサーチレポート(最重要)
これが一番重要です。ベトナムの証券会社が発行するリサーチレポートは、情報の宝庫です。
主要な証券会社としては、「SSI証券」「ベトキャピタル証券」「VPバンク証券」「テクコムバンク証券」などがあります。これらの証券会社は、定期的にマクロ経済レポート、業界分析レポート、個別企業レポートを発行しています。
例えば、SSI証券のマクロ経済レポートは月次で発行されていて、GDP、インフレ、政策金利、為替、外国人投資家の動向などが詳しく分析されています。VPバンク証券の業界レポートは、不動産、銀行、IT、小売など、セクター別の動向を深掘りしています。
これらのレポートの多くは英語版も用意されているので、英語が読めれば問題ありません。しかも無料でダウンロードできるものも多いです。
私は毎週月曜日の朝、タイ湖エリアのカフェで、これらのレポートに目を通すのが習慣になっています。コーヒーを飲みながら、先週の市場動向や今週の注目ポイントをチェックする。これだけで、かなりの情報量が手に入ります。
ただし、注意点もあります。証券会社のレポートは、基本的に「買い推奨」に偏りがちです。なぜなら、証券会社は取引を増やしたいから。だから、レポートの内容を鵜呑みにせず、複数の証券会社のレポートを比較したり、自分でも調べたりすることが大切です。
方法2:ベトナム政府・公的機関の公式サイト
政策動向や経済統計は、ベトナム政府や公的機関の公式サイトから直接取得するのが確実です。
「統計総局(General Statistics Office of Vietnam)」のサイトでは、GDP、CPI、失業率、貿易収支など、主要な経済指標が公表されています。月次または四半期ごとに更新されるので、定期的にチェックしています。
「国家証券委員会(State Securities Commission of Vietnam)」のサイトでは、市場規制の変更、外資規制の動向、上場企業の開示情報などが確認できます。特に外資規制は、外国人投資家にとって死活問題なので、必ず最新情報をチェックしています。
「ベトナム中央銀行(State Bank of Vietnam)」のサイトでは、政策金利の変更、為替政策、金融規制などが公表されています。ベトナムは為替管理が厳しい国なので、中央銀行の動向は要注目です。
これらのサイトは、基本的にベトナム語と英語で情報が公開されています。英語版は若干遅れることもありますが、重要な発表は英語でも確認できます。
私は毎月初め、統計総局のサイトで前月のCPI(消費者物価指数)をチェックしています。インフレが高まると金利上昇の可能性があり、それが株価に影響するからです。実際、2022年にインフレが急上昇したとき、いち早く情報をキャッチして、金利敏感株を一部売却しました。結果的に、その後の株価下落を回避できました。
方法3:ベトナム英字メディアとローカルメディア
日々のニュースは、ベトナムのメディアから直接収集します。
英字メディアとしては、「VnExpress International」「Vietnam News」「The Saigon Times」などがあります。これらは毎日更新されていて、経済、政治、社会のニュースを英語で読めます。
ローカルメディア(ベトナム語)としては、「VnExpress」「Thanh Nien」「Tuoi Tre」などが主要どころです。ベトナム語が読める人は、こちらの方が情報が豊富で速いです。
私は毎朝、VnExpress InternationalのEconomyセクションをチェックします。主要企業の決算発表、政府の経済政策、外国投資の動向など、投資に関連するニュースがまとまっています。
ローカルメディアのベトナム語記事は、Google翻訳で英語に翻訳して読むこともあります。翻訳精度は完璧ではないですが、大まかな内容は把握できます。
ハノイに住んでいると、街中のニューススタンドで新聞を買うこともあります。ロッテセンター近くのコンビニで、Thanh Nienの経済面を立ち読みすることもしばしば。現地の空気を感じるには、やっぱり紙の新聞もいいんですよね。
方法4:企業の公式サイトとIR資料
個別企業の情報は、その企業の公式サイトのIR(Investor Relations)セクションから直接取得します。
ベトナムの上場企業は、四半期ごとに財務諸表を開示することが義務付けられています。多くの企業が、公式サイトで決算報告書、年次報告書、プレゼンテーション資料などをPDFで公開しています。
例えば、ビングループ(VIC)の公式サイトでは、四半期決算、年次報告書、株主総会の議事録などがダウンロードできます。FPT(FPT)のサイトでは、事業別の業績データや、今後の戦略についてのプレゼンテーション資料が豊富です。
私は投資している企業のIRページを、四半期ごとに必ずチェックします。特に、売上高と営業利益の推移、セグメント別業績、今後のガイダンスに注目しています。
ただし、ベトナム企業のIR資料は、英語版がないこともあります。その場合は、ベトナム語のPDFをGoogle翻訳で英語に変換するか、数字だけを拾って自分で分析します。財務諸表は数字が中心なので、言語の壁はそこまで高くありません。
ハノイで実際に企業を訪問することもあります。FPTの本社ビルを訪れたとき、社員たちの活気や、最新のIT設備を目の当たりにして、「ああ、この会社は本物だな」と実感しました。数字だけじゃわからないリアルが、そこにはあります。
方法5:投資フォーラムとSNS
ベトナム国内外の投資家コミュニティも、貴重な情報源です。
ベトナム最大の投資フォーラム「CafeF」では、個人投資家たちが活発に議論しています。企業の最新ニュース、決算分析、投資戦略など、リアルタイムで情報交換されています。ベトナム語が中心ですが、Google翻訳を使えばある程度理解できます。
海外の投資フォーラムでは、「r/VietNam」(Reddit)や「Vietnam Stock Market」(Facebook)などがあります。英語圏の投資家が、ベトナム株について議論しています。外国人投資家の視点を知るには最適です。
Twitterでは、ベトナム株に詳しいアナリストやジャーナリストをフォローしています。
私自身も@viettechtaroでベトナム株の情報を発信していますが、フォロワーの方々から貴重な情報をいただくこともあります。双方向のコミュニケーションが、情報の質を高めてくれます。
ただし、フォーラムやSNSの情報は玉石混交です。根拠のない噂や、ポジショントークも多いので、鵜呑みにせず、必ず他の情報源で確認することが大切です。
方法6:日本語の情報源(限定的だけど貴重)
日本語のベトナム株情報は限られていますが、貴重なものもあります。
「VIETSTOCK」は、ベトナム株専門の情報サイトで、一部日本語対応しています。VN-Indexのリアルタイムチャート、主要銘柄の株価、市場ニュースなどが確認できます。
日本の証券会社のレポートも参考になります。「SBI証券」や「楽天証券」は、ベトナム株に関するレポートを不定期で発行しています。ただし、内容は初心者向けで、深い分析はあまり期待できません。
日本語のブログやnoteも、少ないながら存在します。私のnoteメンバーシップもそのひとつですが、他にもベトナム株に投資している個人投資家の方々が、経験談やポートフォリオを公開しています。

日本語情報の最大のメリットは、わかりやすさです。英語やベトナム語の情報は、どうしても読むのに時間がかかる。日本語なら、サクッと理解できます。ただし、情報の鮮度や深さは、英語やベトナム語に劣ることが多いです。
方法7:現地の肌感覚を大切にする
最後に、これが意外と重要なんですが、現地の肌感覚です。
ハノイに住んでいると、街の変化を肌で感じます。新しい高層マンションが次々と建設される。ビンマートのコンビニがどんどん増える。FPTのバスがハノイ中を走り回る。こういう風景から、「ああ、この企業は成長しているな」と実感できます。
タイ湖エリアのカフェで、ベトナム人の友人たちと話すのも情報収集の一環です。彼らがどんな商品を買っているか、どんなサービスを使っているか、どんな企業に注目しているか。こういう生の声は、アンケート調査では拾えない貴重な情報です。
ロッテセンターのショッピングモールを歩けば、どんなブランドが人気なのか、どんな商品が売れているのかが一目でわかります。実際、ベトナムの消費者の購買行動を観察することで、小売セクターの投資判断に役立てています。
タンロン工業団地を訪れると、どんな企業が進出しているか、どんな工場が稼働しているかが確認できます。製造業や物流セクターへの投資を考えるとき、こういう現場視察は欠かせません。
数字やレポートだけじゃわからない、リアルな経済の動き。それを感じられるのが、現地に住むことの最大のメリットです。
情報収集の頻度とルーティン
情報収集は、頻度とルーティンが大事です。私の場合、こんな感じです。
「毎日」やること:VnExpress Internationalのチェック、VN-Indexの確認、保有銘柄の株価チェック
「毎週月曜」やること:証券会社のウィークリーレポート確認、先週の市場動向レビュー
「毎月初め」やること:統計総局の経済指標チェック、ポートフォリオの見直し
「四半期ごと」やること:保有企業の決算発表確認、IR資料のダウンロードと分析
こうやってルーティン化すると、情報収集が習慣になります。最初は大変ですが、慣れれば1日30分程度で済みます。
情報の質を見極めるコツ
情報収集で一番難しいのが、情報の質を見極めることです。特にネット上の情報は、正確なものもあれば、不正確なものもあります。
私が意識しているのは、「一次情報かどうか」です。企業の決算報告書、政府の公式発表、証券会社のレポートなど、オリジナルの情報源に当たることが大切です。二次情報、三次情報になるほど、歪みや誤解が入り込みます。
「複数の情報源で確認する」ことも重要です。ひとつの情報源だけでは、偏りや誤りがあるかもしれません。少なくとも2~3の情報源で同じ内容が確認できれば、信頼性が高まります。
「情報の発信者の意図を考える」ことも忘れずに。証券会社のレポートは「買い推奨」に偏りがち、SNSの情報は「ポジショントーク」が多い、ということを理解した上で、情報を取捨選択します。
まとめ:情報収集は投資の生命線
そういうことなんです。ベトナム株投資で成功するためには、情報収集が生命線です。
日本語の情報だけでは絶対に足りません。英語の情報源を開拓し、ベトナム語の情報もGoogle翻訳を駆使して読み込む。証券会社のレポート、政府の公式サイト、企業のIR資料、メディア、フォーラム、SNS、そして現地の肌感覚。これらを総動員して、多角的に情報を集める。
情報の質と速さが、投資成績を左右します。私が総資産9,153万円のうち約半分をベトナム株で運用できているのも、この情報収集システムがあってこそです。
ハノイに12年住んで、試行錯誤しながら確立したこの方法。ぜひ皆さんも、自分なりの情報収集ルートを作ってみてください。最初は大変ですが、慣れればルーティン化できます。
いかがでしたでしょうか。今回のベトナム株の情報収集方法について、皆さんのご意見もぜひお聞かせください。コメント欄や@viettechtaroのDMでお待ちしています。
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