【2025年最新】新興国株とは?初心者向けETF投資完全ガイド|ベトナム在住投資家が解説

こんにちは、ベトナム総合ニュース&株式投資解説のベトテク太郎です。

最近、日本の投資家の間で「新興国株投資」が再び注目を集めています。特に2024年からの日本株高騰を見て、「次はどこに投資すべきか?」と考えている方も多いのではないでしょうか。私自身、12年前にハノイに移住してから新興国株、特にベトナム株に投資し続けてきました。今日は新興国株ETF投資について、現地に住む投資家として感じていることを率直に書いていきたいと思います。

目次

そもそも新興国株とは何なのか?

新興国株とは、経済発展途上にある国々の企業株式のことです。英語では「Emerging Markets」と呼ばれ、先進国と比較して経済成長率が高く、将来的な成長余地が大きい国々を指します。

具体的には中国、インド、ブラジル、ロシア、南アフリカといった国々が代表例として挙げられます。そしてもちろん、私が住んでいるベトナムも新興国の一つです。ハノイの街を歩いていると、毎年のように新しいビルが建ち、新しいショッピングモールがオープンし、道路が整備されていく様子を目の当たりにします。これが「成長する国」の実感です。

先進国株との決定的な違い

先進国株と新興国株の最も大きな違いは「成長率」です。

日本やアメリカといった先進国のGDP成長率は年率1%から3%程度で推移しています。一方、新興国の成長率はその2倍から3倍。ベトナムを例に取ると、2023年のGDP成長率は5.05%、2024年第3四半期でも7.4%という高成長を記録しています。

この数字が何を意味するか、わかりますか?

企業の売上も利益も、経済成長に比例して拡大していくということです。つまり、新興国の企業に投資するということは、より大きな成長の果実を享受できる可能性があるということなんです。

ただし、リスクも当然大きくなります。政治的な不安定さ、通貨の変動リスク、情報の透明性の低さ。これらは新興国投資につきまとう課題です。でも、そのリスクを取る価値があるからこそ、私はハノイに住み続けながら投資を続けているわけです。

新興国株投資の本当のメリット

新興国株に投資する最大のメリットは「高成長率」と「人口ボーナス」の2つに集約されます。

まず高成長率について。先ほども触れましたが、先進国の2倍から3倍の成長率は、企業の業績拡大に直結します。私が保有しているベトナム企業の中には、売上高が前年比30%以上伸びている企業も珍しくありません。これは日本企業ではなかなか見られない成長スピードです。

そして人口ボーナス。これは生産年齢人口(15歳から64歳)が総人口に占める割合が高く、経済成長に寄与しやすい人口構造のことを指します。ベトナムの平均年齢は32歳。日本の48歳と比べると圧倒的に若いんです。

ハノイのカフェに行くと、20代から30代の若者たちがノートパソコンを開いて仕事をしている光景が当たり前のように見られます。彼らが消費の中心であり、労働力の中心であり、これからの経済成長の原動力なんです。この「人口の若さ」は、今後10年、20年という長期スパンで経済成長を支える基盤になります。

BRICSとASEAN、どちらに注目すべきか

新興国投資を語る上で欠かせないのが「BRICS」と「ASEAN」という2つの地域概念です。

BRICSとは、ブラジル(Brazil)、ロシア(Russia)、インド(India)、中国(China)、南アフリカ(South Africa)の頭文字を取った造語で、2000年代に急速な経済成長を遂げた5カ国を指します。特に中国とインドの成長は目覚ましく、世界経済における存在感を大きく高めてきました。

一方のASEANは、東南アジア諸国連合のことで、タイ、ベトナム、インドネシア、フィリピン、マレーシア、シンガポールなど10カ国が加盟しています。人口は合計で約6.8億人、平均年齢は30歳前後と若く、今後の成長余地が非常に大きい地域です。

正直に言うと、私はASEANの方に将来性を感じています。なぜなら、中国経済の減速が明らかになってきた今、製造業の移転先として東南アジアが注目されているからです。いわゆる「チャイナプラスワン」戦略ですね。実際、ハノイ郊外のタンロン工業団地には日本企業や韓国企業の工場が次々と建設されています。

今後アジアで伸びる新興国はどこなのか

アジアの新興国の中で、今後最も成長が期待できる国はどこでしょうか?

私の答えはシンプルです。ベトナム、インド、インドネシア。この3カ国です。

インドは人口14億人を超え、2023年に中国を抜いて世界最多の人口を持つ国になりました。IT産業の発展も著しく、グローバル企業のバックオフィス機能を担う国として存在感を増しています。

インドネシアは人口2.7億人を超え、ASEAN最大の経済規模を誇ります。若年層人口が多く、消費市場としての魅力も大きい国です。

そしてベトナム。人口は約1億人と上記2カ国には及びませんが、政治的安定性、地理的優位性(中国との国境、海上交通の要所)、勤勉な国民性という強みがあります。実際にここに住んでいると、ベトナム人の勤勉さと向上心の高さには本当に驚かされます。朝7時からカフェで英語の勉強をしている若者、週末にプログラミングを学んでいる学生、こういう光景が日常なんです。

代表的な新興国株ETFを知っておこう

新興国株に投資する最も手軽な方法がETF(上場投資信託)です。日本の証券会社を通じて購入できる代表的な新興国株ETFをいくつか紹介します。

「iシェアーズ MSCI エマージング・マーケット ETF(EEM)」は、新興国株式市場全体に投資できる最も代表的なETFです。中国、台湾、インド、韓国など幅広い新興国の大型株に分散投資できます。経費率は0.68%と比較的低コストです。

「バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF(VWO)」は、バンガード社が運用する新興国株ETFで、経費率0.08%という低コストが魅力です。約5,000銘柄に分散投資しているため、個別国リスクを抑えたい方に向いています。

これらのETFを通じて、新興国全体の成長を取り込むことができます。ただし、後で詳しく説明しますが、これらのETFだけでは「ベトナム」の成長を十分に取り込めないという課題があります。

ベトナムの可能性、現地から見えること

さて、ここからは私が12年間ハノイに住んで感じているベトナムの投資魅力について書いていきます。

ベトナム経済の最大の強みは「安定した高成長」です。過去10年間、GDP成長率は平均6%から7%を維持してきました。これはASEANの中でも群を抜いて高い数字です。

そして2024年、ベトナム株式市場に大きな転機が訪れようとしています。それが「FTSE Russell格上げ」です。

現在、ベトナム株式市場は「フロンティア市場」に分類されています。これが2026年9月にも「エマージング市場(新興国市場)」へ格上げされる可能性が高まっているんです。この格上げが実現すると何が起こるか?

簡単に言うと、世界中の機関投資家からの資金流入が期待されます。格上げによる資金流入額は約60億ドルから100億ドルと予測されています。これは現在のベトナム株式市場の時価総額の約4%から7%に相当する規模です。

ハノイの証券会社を訪れると、この格上げに向けた準備が着々と進んでいることを感じます。企業のIR活動が活発化し、外国人投資家向けのセミナーが増え、英語での情報開示も充実してきています。

MSCI格上げの可能性も視野に

FTSE Russellに続いて、もう一つの重要な格上げがあります。それがMSCI(モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル)による格上げです。

MSCIもベトナムを現在「フロンティア市場」に分類していますが、エマージング市場への格上げ基準である「市場アクセスの改善」「決済システムの効率化」「外国人投資規制の緩和」などの条件を徐々にクリアしつつあります。

MSCI格上げが実現すれば、さらに大規模な資金流入が期待できます。なぜなら、MSCI指数に連動する運用資産は世界で約13兆ドルにも上るからです。

実際、2013年にカタールとUAEがMSCI新興国市場に格上げされた際、両国の株式市場には数十億ドルの資金が流入し、株価は大きく上昇しました。ベトナムでも同様のことが起こる可能性は十分にあります。

ベトナムETF投資の選択肢

ベトナム株に投資するためのETFも存在します。代表的なのは以下の3つです。

「バンエック・ベクトル・ベトナムETF(VNM)」は、米国市場に上場しているベトナム株ETFで、ベトナム企業約25銘柄に投資しています。ただし、外国人投資家が購入できる銘柄に限定されているため、本当に成長性の高い国内企業には投資できないという制約があります。

ベトナム国内で購入できるETFとしては「FUEVFVND」「E1VFVN30」「FUESSVFL」などがあります。私自身もこれらのETFをポートフォリオに組み入れています。特にFUEVFVNDは、ベトナム株式市場全体に分散投資できる点が魅力です。

ただし、ベトナム国内のETFを購入するには、ベトナムの証券口座を開設する必要があります。これはハードルが高いと感じる方もいるかもしれません。

ベトナム株の本当のバリュー、それは情報格差にある

ここからが一番大事な話です。

ベトナム株投資の最大のバリューは何だと思いますか?高成長?人口ボーナス?もちろんそれらも重要です。でも、本当の価値は「情報格差」にあるんです。

日本にいながらベトナム株の情報を得ようとすると、どうしても限界があります。企業の四半期決算は発表されても、その背景にある現地の経済動向、政府の政策意図、業界内の競争環境、こういった情報はなかなか手に入りません。

でも、ハノイに住んでいる私には、それらの情報がリアルタイムで入ってくるんです。

例えば、ある小売企業の株価が突然上昇したとします。日本の投資家には「なぜ上がったのか」が分からない。でも、ハノイに住んでいれば、その企業が新しい店舗をタイ湖エリアにオープンし、連日大盛況だということを目で見て確認できます。

あるいは、政府が新しい経済政策を発表したとします。日本語のニュースでは数日後に簡単な報道があるだけ。でも、ベトナム語のニュースを毎日チェックしていれば、その政策がどの業界に、どの企業に、どんな影響を与えるのかを即座に分析できます。

この「情報の速さと深さ」こそが、ベトナム株投資の最大のバリューなんです。そして、その情報を日本の投資家の皆さんにお届けするのが、私の役割だと考えています。

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特に2025年から2026年にかけて、FTSEラッセル格上げという大きなイベントを控えた今、ベトナム株市場は大きな転換点にあります。この絶好の投資機会を逃さないためにも、現地からの生の情報を活用していただきたいと思っています。

いかがでしたでしょうか。今回の新興国株ETF投資について、皆さんのご意見もぜひお聞かせください。コメント欄や@viettechtaroのDMでお待ちしています。

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