【年末相場】ベトナム株に「クリスマスラリー」到来か?過去10年で73%の確率で上昇

こんにちは、ベトナム経済&株式投資ニュース解説のベトテク太郎です。

ハノイのタイ湖沿いを散歩していると、街中にクリスマスの飾り付けが目立ち始めました。ベトナムは仏教国ですが、商業施設では盛大にクリスマスセールが展開されています。そして、株式市場でも年末特有の動きが見られ始めています。

今回は、ベトナム株式市場で毎年注目される「クリスマスラリー」について、最新のデータと現地の肌感覚を交えて解説します。12月後半から年始にかけて、どのセクターに注目すべきか、具体的な投資戦略も含めてお伝えします。

目次

ベトナム株の「クリスマスラリー」とは?

証券会社大手のMBS証券が発表した最新レポートによると、ベトナム株式市場では年末に特徴的な上昇トレンドが観測されています。

具体的には、「12月の最後の5営業日と1月の最初の2営業日」の合計7営業日で、過去10年間のうち73%の確率でVN-Index(ベトナムの代表的株価指数)が上昇しているというデータがあります。平均上昇率は約1%です。

なぜこの時期に株価が上がりやすいのか。MBS証券のアナリストは4つの要因を挙げています。

まず「ファンドのNAV化粧買い」です。機関投資家が年末の運用報告書を良く見せるために、保有銘柄を積極的に買い増す傾向があります。次に「新年への期待感」。投資家心理として、新しい年の経済政策や企業業績への楽観的な見方が広がりやすい時期です。

三つ目は「マージン債権の回収圧力」。証券会社が年末に信用取引の債権回収を強化するため、一時的に相場が揺れることがありますが、これを乗り越えると反発上昇するパターンです。最後に「第4四半期決算への期待」。1月に発表される企業決算を先取りする動きが出やすくなります。

VN-Index、1,700ポイント回復の意味

先週、VN-Indexは1,700ポイント台を回復しました。この水準は心理的な節目として重要です。

直近4カ月間、VN-Indexは1,600〜1,700ポイントのレンジで推移してきました。このボックス相場を上抜けたことで、テクニカル的には上昇トレンドへの転換が期待されています。

現在、VN-Indexは20日移動平均線、50日移動平均線、100日移動平均線、200日移動平均線のすべてを上回っています。これは中期的な上昇トレンドが継続する可能性を示唆するシグナルです。

MBS証券のレポートでは、短期的には1,680ポイントが下値サポート、上値ターゲットは1,720〜1,740ポイントと予想されています。ただし、まだ多くの個人投資家が含み損を抱えている状況なので、1,680ポイント近辺での押し目は絶好の買い増しチャンスになる可能性があります。

総額13.6兆円の巨大プロジェクト始動

今年のベトナム株市場にとって最も大きなニュースの一つが、2025年12月19日に全国一斉に行われた234の大型プロジェクトの起工式・開通式です。

総投資額はなんと3.4兆VND、日本円に換算すると約13.6兆円という途方もない規模です。これはベトナムのGDPの約3%に相当する金額であり、政府の本気度が伝わってきます。

主なプロジェクトを挙げると、ロンタイン国際空港第1期工事、ハノイ五輪スポーツシティ、バクマイ病院第2施設、ベトドゥック病院第2施設、ラオカイ-ハノイ-ハイフォン鉄道、紅河景観大通り、ベンタイン-カンジョーメトロ、トーリック川両岸公園改修、フーコック軽量軌道交通(LRT)、鉄道レールと特殊鋼プロジェクト、タンフー-バオロック高速道路などがあります。

実は先週末、私もハノイ市内のロッテセンター近くで、これらプロジェクトの起工式を報じる大型ビジョンを見かけました。ベトナム政府は経済成長率7%を達成するため、インフラ投資を最大限に活用する姿勢を鮮明にしています。

このインフラ投資は、建設・鉄鋼・セメント関連企業にとって大きな追い風になります。さらに、完成後は観光・不動産・小売などのセクターにも波及効果が期待できます。

今、狙うべき5つのセクター

MBS証券のレポートでは、年末ラリーで注目すべきセクターとして、小売、銀行、証券、不動産、鉄鋼の5つを挙げています。それぞれ見ていきましょう。

「小売・消費セクター」については、年末商戦が本格化する時期です。ベトナムでは旧正月(テト)の前にボーナスが支給されることが多く、12月から1月にかけて消費が活発になります。ハノイ市内のショッピングモールを見ても、セールの看板が目立ち始めています。

代表的な企業としては、モバイルワールド(MWG)やFPTリテール(FRT)があります。これらの企業は家電や携帯電話の販売が主力で、年末商戦の恩恵を受けやすい銘柄です。

「銀行セクター」は、年末の資金需要増加と2026年の信用成長率予測20%が追い風です。現在の銀行株のPBR(株価純資産倍率)は約1.5倍で、2025年8月のピークから19%下落しており、5年平均と比べても11%低い水準です。つまり、割安感が出てきているということです。

私も銀行株はポートフォリオのコアとして保有していますが、テクコムバンク(TCB)やベトコムバンク(VCB)、軍隊銀行(MBB)などは長期保有に適した銘柄だと考えています。

「証券セクター」は、株式市場の活況に連動します。VN-Indexが上昇トレンドに入れば、取引高も増加し、証券会社の収益改善が期待できます。現在の株価水準は割安に放置されている銘柄も多く、リバウンド余地があります。

「不動産セクター」は、インフラ投資の恩恵を受ける銘柄に注目です。ビングループ(VIC)傘下のビンホームズ(VHM)やノバランド(NVL)などは、都市開発プロジェクトとの関連性が高い銘柄です。

「鉄鋼セクター」は、234の大型プロジェクト始動により、需要増加が確実視されています。ホアファットグループ(HPG)は業界最大手で、インフラ投資の最大の受益者になるでしょう。

マクロ環境も追い風に

金融市場の環境も改善してきています。

銀行間金利は、一時的な上昇局面を経て、直近で2.9ポイント低下しました。これは市場に流動性が戻ってきていることを示しています。

また、グエン・スアン・フック首相が経済成長を加速するための政策を指示しました。具体的には、2025年12月20日までに国家金取引所の設立を進めること、暗号資産市場の試験運用を開始すること、公共投資の執行を加速すること、市場の安定化と企業支援を強化することなどが含まれています。

政府のこうした姿勢は、投資家心理を改善させる材料になります。

現地在住者が感じる年末の空気感

私がハノイに住んで12年、毎年この時期になると街の雰囲気が変わります。

ベトナム人は旧正月(テト)を最も重視しますが、クリスマスも商業イベントとして定着しています。ショッピングモールではプロモーションが相次ぎ、レストランも予約で埋まり始めます。

企業も年末ボーナスの支給や来年の事業計画策定に追われる時期です。建設現場では、雨季が終わって工事が本格化するタイミングでもあります。

こうした経済活動の活発化が、株式市場にも反映されるのが年末相場の特徴です。特に今年は、政府の大型インフラ投資という強力な材料があるため、例年以上に期待が持てます。

投資戦略:押し目買いのチャンス

それでは、具体的にどう行動すべきか。

まず、クリスマス休暇前後の調整局面を買い場と捉えることです。年末は取引参加者が減少し、相場が不安定になることがあります。しかし、そこで狼狽売りせず、むしろ押し目買いのチャンスと考えるべきです。

次に、信用取引(マージン)の利用は慎重にすることです。年末年始の長期休暇中は流動性が低下するため、予想外の値動きが発生する可能性があります。レバレッジを効かせすぎると、思わぬ損失を被るリスクがあります。

そして、小売と銀行を中心にポートフォリオを構築することです。これらのセクターは年末商戦と年末資金需要という明確な材料があり、短期的なリターンが期待できます。

最後に、2026年を見据えた長期投資の視点も忘れないことです。ベトナム株式市場は2026年9月にFTSE Russellの新興国市場への格上げが予定されています。年末相場を利用して、中長期で保有する銘柄を仕込んでおくのも一つの戦略です。

注意すべきリスク

もちろん、リスクも存在します。

まず、世界経済の不透明感です。アメリカの金利政策や中国経済の減速は、新興国市場全体に影響を及ぼします。特に、米ドルVND為替レートの変動には注意が必要です。

次に、ベトナム国内の金利動向です。現在は落ち着いていますが、インフレ圧力が高まれば、中央銀行が引き締め政策に転じる可能性もあります。

そして、個別企業のリスクです。年末決算が予想を下回れば、株価は急落します。特に、過度に期待が織り込まれている銘柄は要注意です。

まとめ:チャンスを逃さない

ベトナム株式市場の年末相場は、過去のデータからも上昇する確率が高いことが分かります。今年は特に、総額13.6兆円のインフラ投資という大きな材料があり、中長期的な成長期待も高まっています。

VN-Indexが1,700ポイントを回復した今、短期的な調整局面があれば、それは絶好の買い場になるでしょう。小売、銀行、証券、不動産、鉄鋼といったセクターに注目し、分散投資を心がけることで、年末ラリーの恩恵を受けられる可能性が高まります。

私自身も、年末に向けてポートフォリオの見直しを進めています。特に、割安に放置されている銀行株と、インフラ投資の恩恵を受ける鉄鋼株には注目しています。

2026年のFTSE格上げを控え、ベトナム株式市場は大きな転換点を迎えています。この年末相場をうまく活用して、資産形成の加速を図りたいところです。

いかがでしたでしょうか。今回のベトナム株年末相場について、皆さんのご意見もぜひお聞かせください。コメント欄や@viettechtaroのDMでお待ちしています。

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